2025/07/09
コールセンター、オフィス構築
あふれ呼と放棄呼の違いとは?コールセンターの機会損失を防ぐための原因と対策を徹底解説
コールセンター運営において、「あふれ呼」と「放棄呼」は避けては通れない重要な課題です。これらは顧客満足度の低下や機会損失に直結するため、多くの企業様が対策に頭を悩ませています。
私たち株式会社ドリームソリューションは、IP電話サービスやCTIシステムの提供を通じて、日々多くのお客様からこのような課題に関するご相談をいただいております。
本記事では、そうした現場の知見を基に、あふれ呼・放棄呼が発生する根本原因から、明日から実践できる具体的な対策までを網羅的に解説します。そして、記事の最後には、これらの課題解決を力強くサポートする弊社のサービスについてもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
あふれ呼と放棄呼とは?基本を理解する
コールセンター運営において、最初におさえておきたいのは、あふれ呼と放棄呼の基本的な理解です。それぞれの定義、発生原因、そして両者の違いを明確にすることで、問題解決に向けた第一歩を踏み出せます。
あふれ呼とは?定義と発生原因
あふれ呼とは、コールセンターのキャパシティを超え、顧客からの電話を受けきれない状態を指します。具体的には、オペレーターが全て通話中であったり、回線が混み合っているために、顧客が待機できずに電話をかけ直す、または通話が繋がらないまま切れてしまう状況です。主な発生原因としては、オペレーターの不足、電話回線のキャパシティ不足、ピーク時のコール数の増加などが挙げられます。
放棄呼とは?定義と発生原因
放棄呼とは、顧客がコールセンターに電話をかけたものの、オペレーターにつながる前に通話を切ってしまうことです。これは、顧客が長い待ち時間に耐えきれなかったり、IVR(自動音声応答システム)が複雑で操作が難しかったりする場合に発生します。放棄呼の主な原因としては、待ち時間の長さ、IVRの使いにくさ、顧客の緊急性などが考えられます。
あふれ呼と放棄呼の違い
あふれ呼と放棄呼は、どちらも顧客対応の機会損失につながる問題ですが、その性質は異なります。あふれ呼は、コールセンター側のリソース不足が原因で発生するのに対し、放棄呼は、顧客側の事情やコールセンターのシステム設計に起因します。これらの違いを理解し、それぞれの問題に合わせた対策を講じることが重要です。
なぜ発生する?あふれ呼・放棄呼の具体的な原因
コールセンターにおける「あふれ呼」と「放棄呼」は、どちらも顧客対応の機会損失に繋がる大きな問題です。これらの問題は、なぜ発生するのでしょうか。ここでは、それぞれの具体的な原因を掘り下げて解説します。原因を理解することで、適切な対策を講じ、問題解決への第一歩を踏み出しましょう。

オペレーター不足が引き起こすあふれ呼
あふれ呼の主な原因の一つは、オペレーターの不足です。問い合わせの量に対してオペレーターの数が足りないと、多くの顧客が待たされることになります。その結果、電話が繋がらない、または繋がるまでに時間がかかり過ぎるという状況が発生し、あふれ呼に繋がります。オペレーターの不足は、人件費の削減、離職率の高さ、急な人員削減など、様々な要因によって引き起こされます。特に、ピークタイムには問い合わせが集中しやすいため、オペレーター不足の問題が顕著に現れ、多くの顧客が電話をかけるのを諦めてしまう可能性があります。
長い待ち時間が招く放棄呼
放棄呼の大きな原因の一つは、長い待ち時間です。顧客は、電話をかけてからオペレーターに繋がるまでの待ち時間が長すぎると、途中で電話を切ってしまう傾向があります。待ち時間の長さは、顧客の貴重な時間を奪うだけでなく、顧客満足度を大きく低下させる要因にもなります。待ち時間が長くなる原因としては、オペレーター不足、IVR(自動音声応答システム)の複雑さ、問い合わせの集中などが挙げられます。顧客は、できるだけ早く問題を解決したいと考えているため、待ち時間が長いと、他の手段(Webサイト、チャットなど)に切り替えることもあります。
IVR(自動音声応答システム)の問題点
IVR(自動音声応答システム)の設計上の問題も、放棄呼の大きな原因となります。IVRが複雑で操作しにくい場合、顧客は目的の情報にたどり着けず、途中で諦めてしまうことがあります。例えば、選択肢が多すぎてどこを選べば良いのか分からなくなったり、必要な情報がなかなか見つからなかったりする場合です。また、IVRの音声ガイダンスが聞き取りにくい、または情報が古く、最新の情報が提供されない場合も、顧客の不満を招き、放棄呼に繋がります。IVRは、顧客が自己解決できる情報をスムーズに提供することが重要ですが、その設計によっては、逆に顧客の離脱を招いてしまう可能性があるのです。
対策のヒント!あふれ呼・放棄呼を減らすための具体的な方法
コールセンターにおける「あふれ呼」と「放棄呼」の問題を解決するためには、具体的な対策を講じることが不可欠です。ここでは、それぞれの問題に対応するための具体的な方法を詳しく解説していきます。
オペレーター増員と適切な人員配置
あふれ呼を減らすための最も直接的な対策は、オペレーターの増員です。しかし、単に人数を増やすだけでなく、適切な人員配置を行うことが重要です。ピークタイムに合わせて人員を増強したり、問い合わせ内容に応じて専門性の高いオペレーターを配置することで、効率的な顧客対応が可能になります。また、オペレーターのスキルアップを図るための研修や教育制度を充実させることも、顧客満足度向上に繋がります。さらに、オペレーターの労働環境を改善することも、離職率を低下させ、安定した人員確保に貢献します。
コールバックシステム導入のメリット
放棄呼対策として有効なのが、コールバックシステムの導入です。コールバックシステムとは、顧客が待ち時間を待つことなく、オペレーターから折り返しの電話を受けられるようにするシステムです。これにより、顧客は待ち時間のストレスから解放され、放棄呼を減らすことができます。コールバックシステムは、顧客満足度を向上させるだけでなく、コールセンター側の機会損失を防ぎ、効率的な顧客対応を実現します。導入にあたっては、顧客への周知方法や、コールバック時の対応品質についても考慮する必要があります。
FAQサイトの充実とセルフサービス化
FAQサイトの充実やセルフサービス化も、放棄呼を減らすための有効な手段です。FAQサイトを充実させることで、顧客は電話をかける前に、自分で問題を解決できる可能性が高まります。FAQサイトでは、よくある質問とその回答を分かりやすく整理し、検索機能を強化することで、顧客が求める情報に簡単にアクセスできるようにします。さらに、チャットボットを導入し、24時間365日、顧客からの問い合わせに対応できるようにすることも効果的です。セルフサービスを充実させることで、オペレーターの負担を軽減し、より高度な問い合わせに集中できるようになります。
IVRの改善と顧客満足度向上
IVR(自動音声応答システム)の改善も、放棄呼対策として重要です。IVRの操作性を改善し、顧客が目的の情報にスムーズにたどり着けるようにすることで、顧客のストレスを軽減し、放棄呼を減らすことができます。具体的には、音声ガイダンスを分かりやすくしたり、選択肢を整理したり、顧客がオペレーターに繋がりやすいように工夫することが求められます。また、IVRの応答時間も短縮することで、顧客の待ち時間を減らすことができます。IVRの改善は、顧客満足度向上に直結し、コールセンター全体の効率を向上させることにも繋がります。
CTIシステムを活用した対策
CTI(Computer Telephony Integration)システムを活用することで、あふれ呼・放棄呼対策をさらに強化できます。CTIシステムは、電話とコンピューターを統合し、様々な機能を提供します。例えば、着信時に顧客情報を表示したり、通話履歴を記録したりすることで、オペレーターはより効率的に顧客対応を行うことができます。また、CTIシステムは、リアルタイムでコールセンターの状況を把握し、オペレーターの稼働状況や待ち時間などを可視化することができます。これにより、管理者は適切な人員配置や、問題が発生した場合の迅速な対応が可能になります。CTIシステムは、顧客満足度向上、業務効率化、コスト削減に貢献する、非常に有効なツールです。
効果測定と改善サイクル
放棄呼率、応答率などのKPI設定
コールセンターのパフォーマンスを評価し、改善を図るためには、具体的な指標(KPI:Key Performance Indicator)を設定することが不可欠です。KPIを設定することで、現状を客観的に把握し、問題点を見つけ出し、改善策の効果を測定することができます。主なKPIとしては、放棄呼率、応答率、平均通話時間、顧客満足度などが挙げられます。これらのKPIを定期的に測定し、分析することで、コールセンターの運営状況を正確に把握し、改善につなげることができます。
顧客アンケートによる満足度調査
顧客満足度を測るためには、顧客アンケートの実施が有効です。アンケートを通じて、顧客がコールセンターの対応にどの程度満足しているかを把握することができます。アンケートでは、対応の速さ、オペレーターの対応、問題解決能力など、様々な項目について質問し、顧客からのフィードバックを収集します。得られた回答を分析し、顧客が不満を感じている点、改善を望んでいる点を特定することで、具体的な改善策を立案することができます。アンケートは、電話、メール、Webアンケートなど、様々な方法で実施できます。
効果測定に基づいた継続的な改善
KPIの設定、顧客アンケートによる満足度調査の結果を踏まえ、継続的な改善サイクルを回すことが重要です。まず、現状の課題を分析し、具体的な改善策を立案します。次に、改善策を実行し、その効果をKPIや顧客アンケートの結果で測定します。効果が認められれば、その対策を継続し、さらに改善を図ります。効果が見られない場合は、別の対策を試すなど、PDCAサイクル(Plan-Do-Check-Act)を回し、継続的に改善を繰り返すことが、コールセンターの品質向上に繋がります。このサイクルを回し続けることで、顧客満足度を高め、コールセンターの運営効率を向上させることができます。
あなたのコールセンターの放棄呼対策チェックリスト
自社のコールセンターの状況を客観的に把握し、改善点を見つけるために、以下のチェックリストをご活用ください。
【体制・リソース編】
- [ ] ピークタイムの入電数を予測し、十分なオペレーターを配置しているか?
- [ ] オペレーターのスキルや習熟度に合わせた適切な研修を定期的に行っているか?
- [ ] 頻繁な問い合わせ内容はマニュアル化・共有され、応対時間が短縮されているか?
【システム・ツール編】
- [ ] IVR(自動音声応答)の階層は深すぎず(3階層以内が目安)、顧客が迷わない設計になっているか?
- [ ] FAQサイトは最新の情報に更新されており、顧客が自己解決しやすいか?
- [ ] 待ち時間が長くなる場合に、コールバック予約の選択肢を案内しているか?
- [ ] CTIシステムを導入し、入電状況をリアルタイムで可視化できているか?
【顧客体験編】
- [ ] 目標とする応答率や平均応答時間を設定し、それを達成するための施策を講じているか?
- [ ] IVRの冒頭で、予想される待ち時間をアナウンスしているか?
- [ ] 電話以外の問い合わせチャネル(チャットボット、メールフォームなど)を整備し、顧客が選択できるようにしているか?
【分析・改善編】
- [ ] 放棄呼率や応答率などのKPIを定期的に測定・分析しているか?
- [ ] どのIVRの段階で顧客が離脱しているか、分析を行っているか?
- 顧客アンケートなどを実施し、顧客の生の声を改善に活かす仕組みがあるか?
まとめ: あふれ呼・放棄呼対策で、顧客満足度とコールセンター運営を改善しよう!
あふれ呼と放棄呼は、コールセンター運営における深刻な課題ですが、適切な対策を講じることで、顧客満足度を向上させ、運営効率を改善することが可能です。この記事では、あふれ呼・放棄呼の定義、原因、具体的な対策について解説しました。オペレーターの増員、コールバックシステムの導入、FAQサイトの充実、IVRの改善、CTIシステムの活用など、様々な方法を組み合わせることで、より効果的な対策を講じることができます。
そして、これらの対策、特にCTIシステムの導入や柔軟な回線管理を具体的に進める上で、専門的なサービスを活用することは、成功への近道となります。
私たち株式会社ドリームソリューションが提供するIP電話サービス『Dream Cloud PBX』や、アウトバウンドに特化したクラウドCTI『DREAM CALL NEXT』は、まさにこの記事で解説した「あふれ呼」「放棄呼」といった課題を解決するために開発されたソリューションです。
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