2025/09/26
IP電話サービス
プレディクティブコールとオートコールの違いとは?失敗しない選び方をプロが解説
「プレディクティブコール」と「オートコール」。
どちらもアウトバウンド業務を劇的に効率化するシステムですが、その違いを正確に説明できますか?「どちらも電話を自動でかけるシステムでしょ?」という曖昧な理解のまま導入すると、期待した効果が得られず、コストだけがかさんでしまう失敗に繋がりかねません。
この記事では、数多くの企業のコールセンター課題を解決してきた株式会社ドリームソリューションが、プレディクティブコールとオートコールの根本的な違いから、メリット・デメリット、費用感、そして最も重要な「自社に合ったシステムの選び方」まで、網羅的に徹底解説します。
【一目でわかる】プレディクティブコール vs オートコール 徹底比較表
まず、両者の違いを一覧で確認しましょう。この記事の結論とも言える比較表です。
比較項目 | プレディクティブコール | オートコール |
主目的 | オペレーターの会話数を最大化する | 一斉に音声案内を届ける |
対応者 | 人間(オペレーター) | 機械(自動音声) |
得意な業務 | ・質の高いテレアポ・市場調査インタビュー ・BtoBの営業活動 | ・アンケート調査・督促、予約確認 ・イベントの一斉告知 |
メリット | ・会話の質が高い・成約率向上に直結 ・オペレーターの稼働率が最大化 | ・圧倒的な架電数を実現 ・人件費を大幅に削減 ・24時間365日稼働可能 |
デメリット | ・オペレーターの人件費がかかる ・放棄呼(あふれ呼)のリスク | ・柔軟な質疑応答ができない ・機械音声と分かると切られやすい |
費用感 | 初期費用:数万~数十万円月額:1席あたり5,000円~ | 初期費用:数万~数十万円月額:比較的安価 |
こんな企業に | 営業成果を重視する企業 高単価商材を扱う企業 | とにかく量をこなしたい企業 コストを最優先したい企業 |
プレディクティブコールとは?仕組みと特徴
プレディクティブコールは、オペレーターの生産性を最大化することに特化した発信システムです。
プレディクティブコールの仕組み
プレディクティブ(Predictive)とは「予測」を意味します。その名の通り、オペレーターの平均通話時間などのデータを基に、「オペレーターが次にいつ通話を終えるか」を予測し、そのタイミングに合わせて次の電話を自動で発信し始めます。
- 予測発信: システムがオペレーターの対応状況を常に監視し、通話が終わりそうなタイミングを予測して、リストの複数番号へ同時に自動発信します。
- フィルタリング: 発信した中で、話し中、留守番電話、応答なしといった「繋がらなかった電話」をシステムが自動で判別し、除外します。
- 自動接続: 「実際に人が出た電話」だけを、待機状態になったオペレーターに瞬時に接続します。
この仕組みにより、オペレーターは電話番号をダイヤルする手間や、相手が出るのを待つ時間、繋がらなかった電話を処理する時間から完全に解放され、顧客との「会話」だけに集中できます。
オートコールとは?仕組みと特徴
オートコールは、人手を介さずに大量の情報を一斉に伝達することに特化した発信システムです。
オートコールの仕組み
あらかじめ録音しておいた音声メッセージを、システムがリストに基づき自動的に発信します。
- 音声登録: 伝えたい案内やアンケート内容を音声ファイルとして事前に録音・登録します。
- リスト登録: 発信したい電話番号のリストをシステムに登録します。
- 一斉発信: 設定した日時に、システムがリストの番号へ一斉に電話をかけます。
- 自動再生: 相手が電話に出ると、登録しておいた音声メッセージが自動で再生されます。
- 結果記録: 「アンケートにご協力いただける方は1番を…」のように、プッシュボタンでの応答を促し、その結果をデータとして記録します。必要であれば、特定のボタンを押した顧客をオペレーターに転送することも可能です。
この仕組みにより、オペレーターを一人も使うことなく、数百・数千の相手に同時に同じ情報を伝えることができます。
プレディクティブコール、オートコールのメリット・デメリットについて
プレディクティブコールのメリット・デメリット
- メリット:オペレーターの生産性が飛躍的に向上 最大のメリットは、オペレーターの非稼働時間を極限まで削減し、稼働率を最大化できる点です。一般的に、オペレーターが1時間に会話できる時間は15分〜20分程度と言われていますが、プレディクティブコールを導入することで、その時間を40分〜50分にまで引き上げることが可能です。結果として、アポイント獲得数や成約率の向上が期待できます。
- デメリット:放棄呼(あふれ呼)のリスク システムが予測して発信したものの、繋がった時点で対応できるオペレーターが誰もいない場合、その電話は「放棄呼」となり、お客様は無言電話を受ける形になります。これは顧客満足度を大きく損なう原因となるため、オペレーターの人数と発信数のバランスを適切に設定することが非常に重要です。
【ドリームソリューションの解決策】 最新のコールシステム、例えば弊社の「Dream Call Next」では、オペレーターの状況をリアルタイムで精密に分析し、放棄呼の発生率を最小限に抑える高度なアルゴリズムを搭載しています。
オートコールのメリット・デメリット
- メリット:圧倒的な量とコスト削減 オペレーターを必要としないため、人件費を大幅に削減できます。また、人の手では1日200件程度が限界の架電も、オートコールなら1時間で数千件以上の発信が可能です。督促やアンケートなど、とにかく量をこなす必要がある業務に最適です。
- デメリット:柔軟な対応が不可能 一方通行の音声案内であるため、お客様一人ひとりの質問や疑問に答えるといった、柔軟なコミュニケーションは取れません。「機械的な対応」と判断され、すぐに電話を切られてしまう可能性も高いです。
【ドリームソリューションの解決策】 この課題に対し、弊社の「DREAM CALL」では、オートコール中に顧客がボタン操作をすると、即座に経験豊富なオペレーターへ転送する、といった柔軟なコールフローを簡単に設計できます。これにより、機械の効率と人間の丁寧な対応を両立させることが可能です。

導入で失敗しないための3つの課題と解決策
どちらのシステムを導入するにせよ、成功のためには事前の準備が欠かせません。
課題1:法規制への対応が不安
- 解決策:コンプライアンス機能が充実したシステムを選びましょう。 アウトバウンドコールは特定商取引法などの法律で規制されています。例えば、「一度断られた相手には再発信しない」という除外リスト機能は必須です。導入前に、システムがこれらの法規制に対応しているか必ず確認しましょう。
課題2:顧客からの印象が悪くならないか心配
- 解決策:発信ルールを細かく設定できるシステムを選びましょう。 顧客の迷惑にならない時間帯(平日の日中など)に発信を限定したり、発信する電話番号(会社の代表番号や0120番号)を任意に設定できる機能は重要です。また、オートコールの場合は冒頭で「こちらは株式会社〇〇です。××のご案内で…」と、用件を簡潔に伝えるスクリプトにすることが顧客の不信感を和らげます。
課題3:既存の顧客管理システム(CRM)と連携できるか
- 解決策:API連携やCSVでのデータ連携に対応しているシステムを選びましょう。 これにより、発信履歴や顧客の反応をCRMに自動で記録でき、手作業による入力の手間とミスをなくせます。CTI連携は、コール業務全体の効率を左右する重要なポイントです。弊社のコールセンターシステムは、主要なCRMとのAPI連携に豊富な実績があり、スムーズなデータ統合を実現します。
オートコールシステムなら「ドリームソリューション」のサービスにお任せ!
オートコールシステムの導入を検討しているのなら、「ドリームソリューション」にご相談ください。「ドリームソリューション」は先にも紹介した「DREAM CALL」「Dream Call Next」によって、オートコールによる架電サポートを実現できます。

そのほかにも多くの機能が備わっているため、架電業務で抱えている課題の解決に貢献可能です。まずは「DREAM CALL」と「Dream Call Next」のそれぞれの特徴を、ぜひホームページからチェックしてみてください。
まとめ:自社に最適なシステムを選び、コール業務を成功させよう
プレディクティブコールとオートコールの違い、そして選び方のポイントを解説しました。
- 「会話の質と量」を最大化し、成約率を上げたいならプレディクティブコール。
- 「人件費を抑え、とにかく大量の案内」を効率的に行いたいならオートコール。
それぞれのシステムの特性を正しく理解し、自社の目的や課題に合ったシステムを選ぶことが、コール業務成功の鍵となります。株式会社ドリームソリューションでは、本記事で解説したオートコールやプレディクティブコールはもちろん、コールセンター運営全体のコンサルティングまで、お客様一社一社の状況に合わせた最適なご提案が可能です。この機会にぜひお気軽にお問い合わせください。