2024/04/05
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コールセンターで適切な言葉遣いとは?対応時のコツやNGワードを解説
コールセンターは顧客と接触する窓口として、多くの企業で採用されています。そんなコールセンターでの対応時には、顧客に対して適切な「言葉遣い」の使用が求められます。言葉遣いが間違ったままだと、少しずつ顧客満足度が低下し、企業イメージを損ねる可能性もあるでしょう。
本記事ではコールセンターで適切とされる言葉遣いの基本と、対応時のコツやNGワードを解説します。
コールセンターで「言葉遣い」が重要視される理由
コールセンターでは、特に「言葉遣い」が重要視されます。言葉遣いを間違えているオペレーターが多いコールセンターは、さまざまな問題を引き起こす可能性も懸念されます。以下では、コールセンターで言葉遣いが重要視される理由を解説します。
企業全体のイメージに関わる
コールセンターの言葉遣い次第で、顧客から見た企業全体のイメージが変わってしまうことがあります。「失礼な言葉遣いで対応された」という事実があると、それはオペレーター個人の評価だけでなく、企業全体の評価を落とすきっかけになり得ます。
コールセンターの言葉遣いを理由に、その後商品・サービスの購入が遠のく可能性もあります。そのため企業はコールセンターのシステムだけでなく、言葉遣いという基本についてもきちんと備える必要があるでしょう。
声だけのコミュニケーションになるため言葉が残りやすい
コールセンターは声だけでコミュニケーションを取るため、どうしても言葉の印象が残りやすいです。直接顔を合わせて話をする際には気にならない言葉も、電話だと妙に引っかかるというケースは珍しくありません。だからこそコールセンターで働くオペレーターは、一人ひとりが自分の言葉に責任を持つことが求められます。
言葉遣いによっては顧客に不快な思いをさせたり、心を傷つけてしまったりする可能性もあります。そういったリスクがあることを、企業とオペレーターはしっかりと理解しなければなりません。
言葉遣いは事前の対応で改善できる
コールセンターの言葉遣いは、事前の対応で改善を促せます。きちんとマニュアルを作成し、オペレーターに対する教育制度を充実させることで、間違った言葉遣いを減らせるでしょう。だからこそ言葉遣いの重要性を把握し、先に手を打つことが求められます。事前に準備ができていれば、余計なトラブルを起こさずに対応できます。
逆に言葉遣いを軽視し、問題を先送りにしていると、多くのデメリットに悩まされる可能性があるでしょう。コールセンターの運営時には早急に言葉遣いの問題を認識し、改善を進めるのがおすすめです。
コールセンターで適切とされる言葉遣いについて
コールセンターの言葉遣いには、適切とされる表現があります。事前に適切な言葉遣いを確認し、オペレーター全員に共有しておくことが、応対品質を高める結果になるでしょう。以下では、コールセンターで適切とされる言葉遣いを紹介します。
間違っている言葉と正しい言葉の比較表
コールセンターの運営時には、「間違っている言葉遣い」と「正しい言葉遣い」を確認し、適切な方を使えるように訓練するのがポイントです。例えばコールセンターでよく使用される言葉には、以下のような「間違った使い方」と「正しい使い方」があります。
間違っている言葉遣い | 正しい言葉遣い |
させていただきます | いたします |
ございますでしょうか? | ございますか? |
了解いたしました | 承知いたしました |
できません | できかねます |
お名前をいただく | お名前をうかがう |
〜でよろしかったでしょうか? | 〜でよろしいでしょうか? |
申された | おっしゃった |
ご覧になられる | ご覧になる |
上記のような「間違っている言葉遣い」と「正しい言葉遣い」を表にしてオペレーターに共有することで、言葉遣いを正すきっかけができます。些細な違いですが間違った言葉遣いは会話に違和感を生み出し、最終的に不信感を与える可能性もあります。上記の比較表を参考に、正しい言葉遣いを使えるように備えましょう。
オペレーターに言葉遣いについてレクチャーする機会を設ける
言葉遣いの比較表を提供するだけでは、改善がスムーズに進まないケースもあります。人によっては間違った言葉遣いが癖になってしまい、間違えているという認識すらない可能性もあるでしょう。そのためコールセンター全体でオペレーターに言葉遣いをレクチャーする機会を設けて、改善を促すのもポイントです。
オペレーターに言葉遣いの重要性を気づかせるきっかけにもなるため、新人研修などと合わせて定期的に実施するのがおすすめです。
言葉の比較表は定期的に見直して確認する
言葉遣いの比較表は、定期的に見直すのもポイントです。基本的に比較表の内容は変わりませんが、業務を通して追加すべき要素が見つかる可能性もあります。上記で紹介した事例はほんの一部であるため、実際のコールセンター業務ではさらに多くの間違った言葉遣いを発見することもあるでしょう。
そのため定期的に言葉遣いの比較表を見直して更新し、応対品質を高めていくことが重要です。
コールセンターで頻繁に使用されるフレーズ
コールセンターでの言葉遣いを見直す際には、頻繁に使用されるフレーズへの理解も必要です。頻繁に使用するフレーズで言葉遣いを間違えると、悪い印象を与えやすくなります。以下では、コールセンターで使用されることが多いフレーズを解説します。
電話を受けた際のフレーズ
電話を受けた際には、以下のようなフレーズが使用されます。
・お電話ありがとうございます
・おはようございます
・お待たせいたしました
基本的に電話を受けた際には、「お電話ありがとうございます」というフレーズで対応します。対応した時間帯が午前中だった場合には、「おはようございます」を追加するケースもあります。「お待たせいたしました」は、主に3コール以上鳴ってから電話に出た際に使用します。
電話をかける際のフレーズ
こちらから電話をかける際のフレーズには、以下の種類があります。
・お世話になっております
・お忙しいところ恐れ入ります
既存顧客やすでに電話をかけた経験のある相手には、「お世話になっております」で対応しましょう。冒頭に「いつも」を追加し、親密さをアピールすることも考えられます。アポ取りなどの架電時には、相手の事情を考慮していることを伝えるために「お忙しいところ恐れ入ります」と一言入れるのが基本です。
一旦待ってもらう際のフレーズ
電話を受け付けた際に、取次などで一旦待ってもらう必要がある場合には、「少々お待ちいただけますか」と一言添えるのがマナーです。一言確認してから、保留ボタンを押して必要な対応を行いましょう。長くお待たせしないように、保留中はスピーディな対応が求められます。
保留を解除する際には「大変お待たせいたしました」と伝えて、確認した内容などを話します。また、取次で別の人が対応することになった場合には、「お電話代わりました。私〇〇(部署や役職など)の〇〇と申します」など自己紹介も必要です。
その場での対応が難しいときのフレーズ
電話の問い合わせ内容次第では、その場で対応が難しいケースもあります。その場合には「〜はいたしかねます」「〜はできかねます」「わかりかねます」といった言葉遣いで対応します。こちらの不手際の場合には、「申し訳ございません」「ご迷惑をおかけいたしました」などと、謝罪のフレーズも追加するとよいでしょう。
指摘やクレームなどにつながった場合には、決して相手のことを否定せずに、「おっしゃる通りでございます」「ごもっともでございます」「貴重なご意見ありがとうございます」などのフレーズを使うのがポイントです。
電話を切るときのフレーズ
用件が終わって電話を切るときには、以下のフレーズを使用します。
・お電話ありがとうございました
・ほかにご不明な点はございませんでしょうか
・また何かありましたらお電話くださいませ
上記のフレーズを最後に、相手が電話を切るのを待ちます。電話が終了したことを伝えるために、わかりやすく「失礼いたします」と付け加えることもあります。また、「本日は〇〇が承りました」と、オペレーターの名前を最後に伝えるケースも多いです。
電話の切り方はマニュアルで明確にして、個人で差が出ないように備えましょう。
コールセンターの言葉遣いにおけるポイント
コールセンターで正しい言葉遣いを活用するには、いくつかのポイントを踏まえた行動が重要となります。事前にポイントを把握し、必要な準備を整えておくことが望ましいでしょう。以下では、コールセンターの言葉遣いにおける重要なポイントを解説します。
尊敬語・謙譲語・丁寧語をきちんと理解する
コールセンターでの言葉遣いを考える際には、日本語の尊敬語・謙譲語・丁寧語を理解するのがポイントです。尊敬語・謙譲語・丁寧語には、それぞれ以下の特徴があります。
尊敬語 | 相手を敬う際に使う言葉であり、基本的に目上の人や立場が上の人に対して使用します。「お客様のおっしゃる通りです」など、相手が主語になるのが特徴です。 |
謙譲語 | 謙譲語は自分がへりくだる形で、相手を立てる敬語です。「私から〇〇までにご連絡いたします」など、自分が主語になるのが基本です。 |
丁寧語 | 丁寧語は相手への敬意を表す言葉であり、語尾に「です」「ます」をつけて表現します。また、「お時間」「ご指摘」など、言葉に「お」や「ご」をつけて丁寧さを示すのも丁寧語の特徴です。 |
適宜クッション言葉を活用する
コールセンターでの対応時には、適宜クッション言葉を挟むことで、正しい言葉遣いを意識的に使いやすくなります。クッション言葉とは本題の前に丁寧な言葉を挟み、その後の印象をよくする言葉を指します。
例えば「お手数をかけしますが」「あいにくですが」「差し支えなければ」「誠に勝手ながら」などの言葉が、クッション言葉として機能します。会話の流れに応じてとっさにクッション言葉が出てくるように、普段から意識しておくのもポイントです。
モニタリングを行って客観的に評価する
コールセンターでの言葉遣いを客観的に評価するには、モニタリングによる調査方法が考えられます。モニタリングでは顧客対応時の言葉遣いや流れを数値化し、オペレーターが基準を満たせているか確認する手法です。具体的な点数を設定し、それに合わせて評価を下すことで、改善点や言葉遣いの間違いを見つけやすくなります。
モニタリングはオペレーターの能力を測るきっかけにもなるため、その後の育成方法の考案などにもつなげられます。事前にチェックシートを作成しておけば、時間をかけずにモニタリングによる確認が可能です。
声のトーンや早さにも意識を向ける
コールセンターの応対品質を向上させるには、言葉遣いに加えて声のトーンや早さにも意識を向けるのがポイントです。どれだけ丁寧で正しい言葉遣いが使えていても、声のトーンが相手の感情とマッチしていないと、不快感を与える可能性があります。また、声のスピードは遅すぎても早すぎても、顧客に悪い印象を与えてしまいます。
話すのが遅いと時間がかかることが気になり、相手にストレスを与える可能性があります。逆に早すぎると会話が上手く成立せず、無駄なやり取りが増えるケースが考えられます。声のトーンと早さも同時に意識しつつ、正しい言葉遣いを使えるように練習するのがポイントです。
オペレーターの業務環境や心理状況を細かくチェックする
言葉遣いの問題に取り組む際には、オペレーターの業務環境や心理状況を細かくチェックすることも重要です。職場環境が悪かったり、オペレーターに心理的な負担が大きくなるシステムになっていたりすると、言葉遣いにまで気が回らない可能性があります。
その際にはまず環境や精神的な問題を取り除き、オペレーターが快適に働ける状況をつくるのが先決です。
コールセンターでのNGワード
コールセンターでは、いくつかNGワードとして指定される言葉があります。以下を参考に、使用を避けるべきNGワードの事例を確認してみましょう。
よくあるNGワード例
例えばコールセンターのNGワードには、以下のものがあります。
・よろしかったでしょうか
・ございますでしょうか
・ご苦労様です
・どちら様でしょうか
など
上記の言葉は失礼に当たるため、コールセンターやビジネスシーンでは使用しないのが基本です。新人オペレーターなどは特に、自然とNGワードを使ってしまわないように注意させましょう。
社内だけで通用する言葉も使わない
コールセンターでは、社内だけで通用する言葉を使わないのも基本です。会話中に社内用語を使っても、意味が伝わらずに混乱を招くだけとなります。社内用語は共通の認識を持っていて初めて成立するものなので、顧客相手には使用しないのが常識です。また、専門性の高い用語に関しても、極力避けるのが基本です。
専門用語が必要になる場合には、誰にでもわかる言葉に置き換えて、スムーズに伝えられるように備えるとよいでしょう。
まとめ
コールセンターの運営時には、オペレーターの言葉遣いが重要なポイントになります。正確な言葉遣いが自然とできるようになることで、コールセンターとしての評価が高まり、ひいては企業全体や提供する商品・サービスの価値を向上させます。この機会にコールセンターで適切な言葉遣いを確認し、情報を共有してみましょう。
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