2025/09/12
IP電話サービス
クラウドPBXのセキュリティは安全?リスクと今すぐできる対策を徹底解説
「クラウドPBXを導入したいけど、インターネット経由の電話ってセキュリティは本当に安全なの?」 「会社の機密情報や顧客データが漏洩しないか心配…」
テレワークの普及やコスト削減の観点からクラウドPBXの導入を検討する際、セキュリティに関する不安は最も大きな懸念事項の一つです。
結論から言うと、正しくサービスを選び、適切な対策を講じれば、クラウドPBXは非常に安全なシステムです。
この記事では、クラウドPBX「Dream Cloud PBX」などを提供する株式会社ドリームソリューションが、クラウドPBXに潜む具体的なセキュリティリスクから、サービス提供者側が行っている対策、そしてあなた自身が今すぐ実施すべき対策までを分かりやすくご紹介します。この記事を最後まで読めば、クラウドPBXのセキュリティに関する漠然とした不安は、具体的な安心へと変わるはずです。
クラウドPBXで懸念される4つのセキュリティリスクとは?
まず、どのようなリスクが考えられるのかを正しく理解しましょう。これは、対策を講じる上での第一歩です。
1. 不正アクセス
インターネットに接続している以上、悪意のある第三者が不正な手段でシステムに侵入しようとするリスクは常に存在します。IDやパスワードを盗み出し、システムに不正にログインされることで、後述の情報漏洩やなりすましに繋がります。
2. 情報漏洩
クラウドPBX上には、通話録音データや、電話帳に登録された顧客情報など、企業の機密情報が保存されています。不正アクセスや従業員の不注意によってこれらの情報が外部に漏洩した場合、企業の信用を大きく損なう深刻な事態に発展する可能性があります。
3. なりすまし
第三者が従業員になりすましてシステムにログインし、勝手に高額な国際電話をかける、といった不正利用のリスクです。気づかぬうちに、高額な通話料金を請求される被害が発生するケースがあります。
4. デバイスのマルウェア感染
クラウドPBXを利用するPCやスマートフォンがウイルスなどのマルウェアに感染した場合、その端末が乗っ取られ、IDやパスワードが盗まれる危険性があります。
では、実際のセキュリティは安全?【ベンダー側の4つの対策】
上記のようなリスクを聞くと不安になるかもしれませんが、信頼できるクラウドPBXのサービス提供者(ベンダー)は、これらの脅威から顧客のデータを守るために、日々高度なセキュリティ対策を実施しています。
1. 堅牢なデータセンターでのデータ管理
顧客データやPBXの機能は、物理的にもシステム的にも厳重に守られた「データセンター」で管理されています。例えるなら、あなたの大切なデータを、24時間365日体制で警備員が監視する、災害にも強い「銀行の金庫」に預けているようなものです。ベンダーにとってデータ流出は事業の存続に関わるため、最高レベルのセキュリティを維持しています。
2. 常に最新の脅威に対応するソフトウェアアップデート
新たなサイバー攻撃の手法が生まれるたびに、ベンダーはシステムの脆弱性を修正し、セキュリティを強化するためのソフトウェアアップデートを随時提供します。自社でサーバーを管理する従来型のPBXと違い、常に専門家が最新の脅威からシステムを守ってくれるのです。
3. 通信の暗号化による盗聴防止
クラウドPBXとあなたのPCやスマートフォンとの間の通話データは、SSL/TLSといった技術で暗号化されています。これは、通話内容を「第三者には解読不可能な特別なインクで書いた手紙」にして送るようなものです。万が一、通信途中でデータを傍受されても、内容を知られることはありません。
4. 災害にも備えたデータセンターの分散(BCP対策)
多くの大手ベンダーは、国内の複数拠点にデータセンターを分散させています。これにより、ある地域で大規模な地震や水害が発生し、一つのデータセンターが機能停止しても、別のデータセンターが即座にサービスを引き継ぎます。これは、事業継続計画(BCP)の観点からも非常に有効な対策です。
【ユーザー側で必須】自社でできる5つのセキュリティ対策
ベンダー側の対策は万全でも、利用者側のセキュリティ意識が低いとリスクは高まります。車の性能が良くても、運転手が無防備では事故が起きるのと同じです。以下の対策を必ず実施しましょう。
1. 強固なパスワード管理と多要素認証(MFA)の導入
最も基本的かつ重要な対策です。
- パスワード:電話番号や「123456」のような推測されやすいものは避け、大文字・小文字・数字・記号を組み合わせた、長く複雑なパスワードを設定しましょう。
- 多要素認証(MFA):パスワードに加えて、スマートフォンアプリへの通知などを組み合わせる認証方法です。これにより、万が一パスワードが漏洩しても、第三者の不正ログインをほぼ完全に防げます。
2. IPアドレスや時間帯によるアクセス制限
許可された場所以外からのアクセスをシステム的にブロックする機能です。
- IPアドレス制限:「オフィスのネットワークからのみ管理画面へのアクセスを許可する」といった設定が可能です。
- 時間帯制限:「夜間や休日はアクセスを禁止する」といった設定で、不正アクセスのリスクをさらに低減できます。
3. 従業員へのセキュリティ教育と利用ルールの徹底
セキュリティは、全従業員の意識によって成り立ちます。以下のルールを策定し、周知徹底しましょう。
- ログイン情報を付箋などに書いてPCに貼らない。
- 公共のフリーWi-Fiからは、業務でクラウドPBXを利用しない。
- 会社の許可なく、業務用のPCやスマホに不審なアプリをインストールしない。
- 退職者のアカウントは速やかに削除する。
4. 利用端末(PC・スマホ)のセキュリティ対策
クラウドPBXにアクセスするPCやスマートフォン自体のセキュリティも重要です。OSやアプリは常に最新の状態にアップデートし、信頼できるセキュリティソフトを必ず導入しましょう。
5. 信頼できるサービスを選ぶためのチェックポイント
最終的に、どのベンダーを選ぶかがセキュリティレベルを大きく左右します。
- セキュリティ認証の取得状況:「ISO 27001」や「プライバシーマーク」など、情報セキュリティに関する第三者認証を取得しているか。
- 導入実績:特に自社と同業種や、官公庁・金融機関など、高いセキュリティレベルが求められる企業への導入実績があるか。
- セキュリティ機能の充実度:本記事で解説した多要素認証やアクセス制限、通信の暗号化といった機能が標準で提供されているか。
セキュリティも安心のクラウドPBXなら「Dream Cloud PBX」
上記のチェックポイントを満たし、安心して利用できるクラウドPBXとして、株式会社ドリームソリューションが提供する「Dream Cloud PBX」をご紹介します。
「Dream Cloud PBX」の主なセキュリティ関連機能
「Dream Cloud PBX」は、お客様に安心してご利用いただくため、多層的なセキュリティ機能をWeb上の管理画面から簡単に設定できます。
- アクセス・権限管理: IPアドレスによるアクセス制限はもちろん、内線ごと、グループごとに発着信の権限を細かく設定できます。また、すべての発着信履歴をWeb上でいつでも確認・検索でき、CSV形式での書き出しも可能なため、不正な利用がないかを常に監視できます。
- 着信拒否設定: 不審な番号や特定の迷惑電話の番号をリストに登録し、着信自体を拒否することが可能です 。
- モニタリング機能: 管理者がオペレーターの通話をリアルタイムで聞くことができるモニタリング機能を標準搭載しています 。内部からの不正な情報提供などを牽制する効果も期待できます。
その他、ビジネスに役立つ豊富な標準機能とオプション
「Dream Cloud PBX」はセキュリティ機能に加え、ビジネスを円滑に進めるための豊富な機能を標準で搭載しています。
- 標準機能の例:
- 内線通話、内線グループ作成
- 転送機能(無条件転送・無応答時転送)
- 不在着信時メールお知らせ機能
- 代替発信機能(複数番号の使い分け)
- オプション機能の例:
- IVR機能(自動音声応答)
- 録音機能
- キューイング機能(待ち呼)
これらの機能を組み合わせることで、業務効率化とセキュリティ強化を同時に実現します。

まとめ
クラウドPBXのセキュリティについて、具体的なリスクから、ベンダー側とユーザー側、双方の対策までを解説しました。
- クラウドPBXには不正アクセスなどのリスクは存在するが、信頼できるベンダーは銀行の金庫レベルの厳重な対策を講じている。
- ベンダー任せにせず、ユーザー側でもパスワード管理や従業員教育などの対策を徹底することが不可欠。
- セキュリティは「ベンダー」と「ユーザー」の共同作業であり、両方が対策を講じることで、クラウドPBXは非常に安全なシステムとなる。
クラウドPBXは、正しく理解し、適切な対策を行えば、ビジネスを安全に加速させるための強力なツールです。
この記事で解説したような高度なセキュリティ機能と豊富な業務効率化機能を備えたクラウドPBXにご興味をお持ちでしたら、ぜひ一度、私たち株式会社ドリームソリューションにご相談ください。貴社の状況に合わせた最適なセキュリティ対策と運用プランをご提案します。