テレアポは時代遅れ?そうではない理由と有効性を解説 - 株式会社ドリームソリューション

株式会社 ドリームソリューション

2023/12/26

通信料削減・秒課金サービス

テレアポは時代遅れ?そうではない理由と有効性を解説

リストをもとにお客さまへ電話し、訪問や商談のアポイントメント、また注文の受注等を取る営業手法を、テレアポ(テレフォンアポイントメント)と呼びます。

テレアポのような電話営業は以前からビジネスでよく行われてきました。しかし近年では、時代遅れな手法だとして、それを営業に用いる企業は減少傾向にあります。では、なぜテレアポは時代遅れと言われるのでしょうか。また、それでもテレアポという営業手法を用いる企業があるのはなぜなのでしょうか。今回は、テレアポが時代遅れだと言われる理由とその強み、またインサイドセールスについて詳しく解説します。

テレアポが時代遅れと言われる理由

まずは、テレアポが時代遅れな営業手法だと言われる理由を3つご紹介します。

インターネットの普及

テレアポが時代遅れだと判断されるようになった一番の理由は、インターネットが普及したことにあります。日本では90年代以降インターネットの利用が急速に広まり、現在ではほぼ全ての人がそれを利用するようになりました。スマートフォンやIoT端末の登場もその普及の追い風となっています。これにより、顧客側は商品やサービスについて知りたいことを、自分で手軽に調べられるようになりました。つまり営業電話を通して、担当者から商品の紹介やサービスの内容を説明してもらう必要がなくなったのです。

さらに商品の購入もインターネットショッピングで済むようになり、電話で注文をする必要性も低くなりました。また、企業側の営業手法もインターネットを利用した方法にシフトしています。メール営業やSNSを通じた顧客への発信など、企業から顧客への情報伝達の手段自体も、電話からインターネットへと変わっているのです。インターネットの利用は、企業にとっても顧客にとっても効率的でストレスのない営業・購入を可能にします。

この利便性の高い仕組みの登場により、テレアポは時代遅れとされるようになったのです。

成功率が低い

成功率の低さも、テレアポが時代遅れだと言われる理由のひとつです。

テレアポでは、担当者は1日に何件も電話をかけ、アポイントメントの取得を目指します。しかし、そのほとんどはアポイントメントの取得に至らず、断られてしまいます。

一般的には、テレアポが上手な人であってもテレアポの成功率は10%以下であると言われています。数%の成功を目指して電話を行うのは、生産性の高い方法とは言えません。

近年のビジネスでは、競争の激化や人手不足の影響から、業務効率化・生産性の向上が重要視されています。生産性の低いテレアポはその方向性にそぐわない点でも、時代遅れだと考えられやすいのです。

担当者の負担が大きい

テレアポには、担当者の負担が大きいというデメリットがあります。テレアポでは、担当者はリストをもとに電話を繰り返しますが、電話しても断られることがほとんどです。時には怒鳴られたり、電話をいきなり切られたりすることもあります。断られたり怒鳴られたりすることが続くと、どうしても担当者は精神的なストレスを受けることになってしまいます。

また、テレアポにはノルマや目標が設定されていることが多いです。ノルマ未達成のペナルティは廃止されている企業が多いものの、架電ノルマや成約目標は担当者の負担になります。このような担当者の負担もテレアポの懸念事項であり、これが時代遅れだと言われる理由のひとつです。

現在でもテレアポが有効な理由

このように時代遅れだと言われるテレアポですが、現在もこの手法で営業を行っている企業は少なくありません。その理由は、テレアポならではの利点があるためです。ここからは、現在でも通用するテレアポの利点を3つご紹介します。

自発的なアプローチを直接行える

自発的なアプローチができる点は、テレアポの大きな強みです。近年の営業手法は情報を発信して顧客からの問い合わせを待つ受動的なものが多いですが、テレアポの場合は企業が好きなタイミングで自発的にアプローチし、伝えたいことを相手に伝えることができます。顧客自身が気づいていない潜在的ニーズを引き出したり、あまり知られていない新商品に興味を持ってもらったりと、本来ならある程度の時間を要するこのようなことが、テレアポなら時間をかけずにできる可能性があります。また、直接相手と話すことで、相手の温度感を知れるという点もメリットです。これがその後の対応の指針にもなります。

デジタル利用に慣れていない世代も多い

先ほど、インターネットの普及によりテレアポが時代遅れと評されるようになったとご紹介しました。しかし、社会にはデジタル利用に慣れていない人も多く存在します。特に高齢化が進む日本では、インターネットを利用できない年配の方が多いです。そのような方々にとってテレアポによるセールスは、情報収集の貴重な手段になり得ます。デジタル利用に長けた人にとっては時代遅れに思えるテレアポも、デジタル利用に慣れていない人にとっては有効な手段なのです。

情報の取捨選択が不要

インターネット上には、さまざまな情報が溢れています。中には真偽が疑われるような情報もあり、インターネットの利用者は自分で情報を取捨選択しなければなりません。しかし、テレアポを通して情報提供を受ければ、顧客はその商品やサービスについて自身で情報を取捨選択する必要がありません。疑問に思ったことも、直接質問し、その場で解決することができます。この利点は、インターネットが普及した現在ならではだと言えます。

テレアポよりインサイドセールスの方が効果が高い

メリットもデメリットも併せ持つテレアポですが、近年では「テレアポよりもインサイドセールスに力を入れるべき」と考える企業も増えています。インサイドセールスはテレアポと同じく社内で行う営業活動ですが、これらはどう違うのでしょうか。その違いについても確認しておきましょう。

インサイドセールスとは

電話やメール、Web会議システム等を用い、社内から顧客に営業を行う手法を、インサイドセールスと呼びます。その特徴は、リード(見込み顧客)を対象に営業を行うということです。インサイドセールスでは、広告やセミナー等といったマーケティング施策で獲得されたリード(見込み顧客)に対してアプローチを行い、顧客の購買意欲を高めたタイミングで営業担当に引き継いで、最終的な契約を目指します。

インサイドセールスとテレアポの違い

インサイドセールスとテレアポの大きな違いは、その目的です。それぞれの目的は次のように異なります。

【テレアポの目的】

多くのアポイントを獲得すること

【インサイドセールスの目的】

リードナーチャリング(リードを育成して購買意欲を高めること)

テレアポでは、多くのアポイントを獲得することが目的で、「数」が重視されます。そのため、一人一人の顧客にあまり時間をかけることはしません。一方のインサイドセールスはリードナーチャリングが目的です。時間をかけ、アプローチの中で顧客の購買意欲を高め、もっともその意欲が高まったタイミングで営業担当に引き継ぎます。つまり、「質」を重視しているのです。テレアポは短時間で多くの顧客にアプローチできますが、その成功率は高くありません。しかしインサイドセールスでは、ある程度の時間は要するものの、最終的な成功率(成約率)を大きく向上させることが可能になります。このようなインサイドセールスは、特に購買プロセスが長期化しやすいBtoBにおいて注目され、採用する企業が増えています。

まとめ

テレアポには、時代遅れと評価されるデメリットと、テレアポならではのメリットがあります。デメリットを改善しメリットを活かせば、テレアポは現在でも有効な営業手法になり得ます。ただしそのためには、テレアポの効率化や担当者の負担軽減のための環境を整備する必要があります。また、成約率を高めるにあたって、インサイドセールスの導入を検討するのもひとつです。