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2026/02/18

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コールセンターのIVR(自動音声応答)とは?仕組みやメリット、導入のポイントを徹底解説

「お電話ありがとうございます。〇〇の方は1を、△△の方は2を押してください」

企業の問い合わせ窓口などで、このような自動音声ガイダンスを聞いたことはありませんか?

これが「IVR(Interactive Voice Response:自動音声応答システム)」です。

IVRは、コールセンターの業務効率化における強力な武器ですが、「設計を間違えると顧客を迷子にし、満足度を下げる」というリスクも併せ持っています。

この記事では、IVRの基本的な仕組みから、企業が導入するメリット・デメリット、顧客に嫌われないための設計ノウハウ、最新のビジュアルIVRトレンドまで、プロの視点で徹底解説します。

読み終える頃には、「自社に最適なIVR活用法」が見つかるはずです。

1. IVR(自動音声応答)とは?仕組みと役割を解説

IVR(Interactive Voice Response)とは、顧客からの着信に対して自動音声で応答し、プッシュボタン操作などに応じて適切な接続先へ振り分けるシステムです。

IVRの基本的な動作フロー

  1. 着信:顧客がコールセンターへ電話をかける
  2. 自動音声:「お電話ありがとうございます。音声ガイダンスに従って操作してください」等の案内が流れる
  3. 選択(振り分け):「製品の使い方は1を、修理のご相談は2を押してください」
  4. 接続:押された番号に応じて、専門知識を持つオペレーターや担当部署へ着信を転送する

【IVRの役割】オペレーターへの「橋渡し」と「防波堤」
IVRの役割は、問い合わせ内容を事前に分類(用件の取得)し、ACDなどのルーティング機能と組み合わせて適切な担当者へつなぎやすくすることです(スキルベースルーティングは主にACD等で実現します)。
また、営業時間外アナウンスやFAQの自動音声案内などで、オペレーターにつなぐまでもない用件を完了させる「自己解決の促進」という役割も担っています。

2. IVR導入の5つのメリット

IVRを導入することで、企業側だけでなく顧客側にもメリットが生まれます。

① IVRで用件取得+ACD等のルーティングで「たらい回し」防止

IVRで用件を取得し、ACD等のルーティング設定と組み合わせることで、適切な担当者につながりやすくなります。
「修理担当につないでほしかったのに、契約担当につながってしまった」というミスマッチ(転送の手間)を防ぎます。
最初から専門のオペレーターにつながるため、顧客のストレスが減り、一次解決率(FCR)の向上が期待できます。

② オペレーターの業務効率化と負担軽減

すべての電話をオペレーターが受けて振り分ける必要がなくなるため、取次業務が大幅に削減されます。
また、入電時に「どのような用件か」がある程度判別できているため、オペレーターは心構えをして対応にあたれます。

③ 24時間365日の自動対応が可能に

(システム構成・運用設計により)営業時間外や休日でも、IVRなら稼働し続けられます。
「ただいまの時間は営業時間外です。WebサイトのFAQをご覧ください」といった案内や、緊急時の音声録音受付などが可能になり、顧客接点を維持できます。

④ 顧客満足度(CS)の向上(待ち時間対策)

「ただいま電話が混み合っております」というアナウンスに加え、「かけ直し予約」や「SMS送信でのWeb誘導」などを組み合わせることで、ただ待たせるだけの時間を減らすことができます。

⑤ コスト削減(人件費・通信費)

簡単な問い合わせ(残高照会や発送状況確認など)をIVRの自動音声で完結させれば、オペレーターの対応工数が減り、結果として人件費抑制につながります。
また、無駄な転送や保留時間が減ることで、(特にフリーコール等で着信側課金の運用では)通信費の削減につながるケースがあります。

3. 導入前に知っておくべきIVRのデメリット・注意点

メリットの多いIVRですが、設計や運用を誤ると逆効果になることがあります。

① 階層が深すぎると「迷子」になる

「1を押してください」→「次は3を押してください」→「さらに…」と階層が深すぎたり、選択肢が多すぎたりすると、顧客はどれを選べばいいか分からず、ストレスを感じて途中離脱してしまいます。

② すぐにオペレーターにつながらないストレス

急いでいる顧客や、複雑な用件の顧客にとって、長い音声ガイダンスは苦痛です。
「早く人間と話したい」というニーズを無視しすぎると、顧客満足度の低下(CSダウン)を招きます。

③ 高齢者への配慮が必要

高齢者の場合、ガイダンスを聞き取ることや、スマホのキーパッド操作に不慣れなケースがあります。
「操作が分からない場合はそのままお待ちください」といった救済措置の案内を入れておく配慮が重要です。

4. 失敗しないIVR設計の鉄則(ガイダンス作成のコツ)

顧客に嫌われないIVRを構築するための、具体的な設計ポイントを紹介します。

目安1:選択肢は「3〜4つ」程度に絞る(多い場合は整理・統合を検討)

人間の短期記憶には限界があります。一度に提示する選択肢が多すぎると覚えきれません。
メインメニューは最大でも4つ程度に絞り、それ以上ある場合は「その他」でまとめるか、階層を分ける工夫が必要です。

目安2:階層は浅く(可能なら2階層程度)にし、到達率・離脱率で検証する

深い階層は顧客を疲弊させます。可能な限り「2階層」以内で目的のメニューにたどり着けるよう設計しましょう。

鉄則3:「0番」などでのオペレーター直通ルートを用意する

どのメニューにも当てはまらない、または操作が面倒な顧客のために、「オペレーターにおつなぎする場合は0を押してください」といった迂回ルート(エスケープ)を用意するのが親切です。

鉄則4:音声はプロのナレーターを活用する

社員の声で録音することも可能ですが、聞き取りやすさや企業の信頼性を重視するなら、プロのナレーターによる録音がおすすめです。
はっきりとした口調で、適度な間を取ったガイダンスは、顧客に安心感を与えます。

5. 最新トレンド:SMS送信と「ビジュアルIVR」

従来の音声だけのIVRに加え、スマートフォンの画面を活用した「ビジュアルIVR」が注目されています。

SMS(ショートメッセージ)連携

「資料請求をご希望の方は1を…」の後に、顧客のスマートフォンへSMSでWebサイトのURLを送信する仕組みです。
電話口で住所などを聞き取る手間がなくなり、誤入力を防げるため、双方にとって効率的です。

ビジュアルIVR(Visual IVR)

音声ガイダンスの代わりに、スマートフォンの画面上にメニューを表示させ、タッチ操作で目的のページや問い合わせ窓口へ誘導する仕組みです。
「音声を聞く時間を短縮したい」「視覚的に選びたい」というスマホ利用が中心の顧客層では、有効な導線になり得ます。

6. IVR活用事例

実際にIVRを導入し、効果を上げた事例を紹介します。

■ 活用事例1:通販会社(24時間受注対応)

【課題】 深夜帯の注文電話に対応できておらず、機会損失が発生していた。
【IVR活用】 営業時間外は自動音声で受注を受け付けるIVRを導入。商品番号と数量をプッシュボタンで入力する方式を採用。
【効果(例)】 24時間注文可能になり、売上増につながるケースがあります(効果は商材・導線・運用条件で変動)。オペレーターの人件費をかけずに受注体制を強化できる可能性があります。

■ 活用事例2:テクニカルサポート(詳細振り分け)

【課題】 専門外のオペレーターに電話がつながり、転送時間が長くかかっていた。
【IVR活用】 「操作方法」「故障」「契約変更」の3つに入口を分け、それぞれのスキルを持つ担当者グループへ直接着信するように設定。
【効果】 一次解決率の向上や平均通話時間の短縮につながる場合があります。結果として、たらい回しの減少によりクレーム抑制が期待できます(効果は運用条件で変動)。

7. まとめ:IVRは「顧客体験」を高めるための設計が重要

IVRは単なる「自動振り分け機」ではありません。企業の「顔」として、最初に顧客と接する重要なタッチポイントです。
「効率化」だけでなく、「顧客がいかに迷わず、ストレスなく解決できるか(顧客体験・CX)」を第一に考えた設計を行いましょう。

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