2026/05/08
スマホを内線化する方法4選!社員間の通話料を無料にする仕組みとは
「複数の都道府県に支店や営業所があるため、拠点間の連絡手段として毎月莫大な電話代(市外通話料金)が発生してしまっている」「現場を飛び回っている営業担当者宛ての電話を本社で受けたものの、その担当者の携帯電話へ一旦かけ直して用件を伝える(電話リレー)の通話料と手間が馬鹿にならない」
こうした通信費の高止まりや、社内のコミュニケーションロスに頭を悩ませている多拠点展開企業の総務担当者様、あるいは情報システム(情シス)担当者様は非常に多くいらっしゃいます。日々の業務において必要不可欠な「社内連絡」であるにもかかわらず、そのやり取りのたびに従量課金の通信費が会社から流出していく仕組みは、経営を静かに圧迫し続ける見えない足かせとなっています。
しかし、このコストの悩みは「社員が持っているスマートフォンを、会社の『内線電話機』として紐付ける仕組み(スマホの内線化)」を導入することですぐに解決し、通話コストを大幅に削減することが可能です。
本記事では、携帯キャリアが提供するサービスから、最新のインターネット技術を用いたものまで、スマートフォンを内線化するための具体的かつ代表的な「4つの方法」を詳しく網羅して比較します。自社のセキュリティ要件や予算感に合わせた最適な方法をぜひ見つけてください。
なお、結論から申し上げますと、導入スピードの速さと総合的なコストパフォーマンスの観点から、弊社株式会社ドリームソリューションが提供する「Dream Cloud PBX」を用いた内線化も、多くの企業様の課題を解決する有力な選択肢としてご好評いただいております。
【通話料無料化】スマホの内線化なら「Dream Cloud PBX」
「全国の支店間の通話料を一気に無料化して通信費を削減したい」「設定変更を社内の総務部門だけで完結できる手軽なシステムを探している」とお考えなら、株式会社ドリームソリューションへご相談ください。 大がかりな装置の設置工事は一切不要。社員のスマホにアプリを入れるだけで、場所を問わず最短即日で内線ネットワークが完成します。現状の通信費からどれだけコストが下がるか、無料のお見積りシミュレーションを実施しております。
スマホの内線化とは?多拠点企業・テレワーク環境で導入が急増している理由
そもそも「内線」とは、企業内の限られたネットワーク(PBX:構内交換機の下にぶら下がっている閉鎖空間)において、短い拡張番号(内線201番など)をダイヤルするだけで、社員同士が無料で通話できる仕組みのことです。一昔前までは「同じオフィスの建物の中(構内)にある物理的な卓上電話機同士」でしか利用できない非常に局所的な技術でした。
しかし、「スマホの内線化」はこの概念を物理的なオフィスの外へと拡張します。ポケットに入っているスマートフォンが、そのまま巨大な社内ネットワークの一部として認証されるため、以下のような劇的な業務改善プロセスが現実のものとなります。多くの企業がこの仕組みへこぞって移行しているのには明確な理由があります。
全国の支店間・店舗間や、外出中の社員と「内線扱い」でコストを抑えて通話できる
最大の、そして最も直接的な理由は「通信費の削減効果」です。東京本社から大阪支店の社員へ電話をかける際、これまでであれば「06」から始まる番号へ外線発信をしなければならず、そこでは確実に数分数十円の通話料金が発生していました。しかしスマホ内線化の仕組みを各拠点に導入すれば、東京の社員が「内線305」とダイヤルするだけで、大阪にいる社員のスマートフォンが鳴ります。これは同じオフィスの隣の席に電話をかけているのと同じシステム上の扱いとなるため、何時間通話しても通話料は発生しません。
また、商談で外回りに出ている営業マンのスマートフォンへ連絡を取る際にも、携帯電話番号(090等)にかけるのではなく内線番号で発信する形となるため、外出の多い部署であっても社内コミュニケーションにかかるランニングコストを大幅に抑え込むことが見込めます。
一旦受けた代表電話を、外出先の担当者へそのまま「保留転送」できる
従来の環境におけるもう一つの大きな弊害が、「電話の取り次ぎ問題」でした。お客様から会社の代表番号に着信があり事務員が受けたものの、内容が専門的で、現在外出中である担当の営業マンでなければ答えられないケースです。
従来の手法では、「申し訳ございません、担当者が外出しておりますので、後ほど折り返しお電話させます」とお客様に一度電話を切ってもらい、その後事務員が担当者の携帯電話に(有料の通話で)電話をかけ、「〇〇様からこんな用件で電話がありました」と伝言ゲームを行い、最後に担当者が外出先から自身の携帯電話でお客様へかけ直す、という3段階もの苦しいプロセスを踏んでいました。
スマートフォンが内線化されていれば、事務員は「お客様、少々お待ちください」と通話をいったん保留にし、手元の電話機から外出中の担当者のスマホの「内線番号」を呼び出します。担当者がスマホアプリで応答し、「〇〇様から技術的な質問でお電話です、つなぎますね」「了解」と内線で会話をした後、保留転送ボタンを押すだけで、お客様と外出中の担当者の通話がそのまま直接つながるのです(パーク保留・転送機能)。
このシームレスな取り次ぎにより、お客様を待たせることによる機会損失や不満を完全に防ぎ、スピーディーでプロフェッショナルな顧客対応を実現することができます。
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スマートフォンを内線化する具体的な4つの方法
スマートフォンを社内の内線網に組み込むアプローチには、企業の予算や重視するポイント(通信インフラの安定性か、導入の手軽さか)によって、大きく分けて4つのシステム構成が存在します。ここではそれぞれの独自性とメカニズムについて詳細に解説します。
1. 法人向け「クラウドPBX」の専用アプリを利用する
現在の中小企業およびベンチャー企業において有力な選択肢として広く普及しつつあり、コストと機能のバランスが最も優れているのがこの「クラウドPBX」を利用した内線化です。
社内に物理的な主装置(PBXハードウェア)を置く代わりに、ベンダー(株式会社ドリームソリューション等)が管理するインターネット上のデータセンターにあるPBXシステムを月額制(サブスクリプション)で間借りして利用する仕組みです。
運用ルールは極めてシンプルです。社員がお持ちのスマートフォン(iPhone・Android問わず)に、各ベンダーが提供しているソフトフォンアプリをApp Storeなどからダウンロードし、会社から付与されたアカウントIDとパスワードでログインします。
するとそのスマートフォンは、4G/5G回線やWi-Fiといった「インターネット回線」を通じてクラウドPBXと常時接続された状態になり、どこにいても内線通知を受け取り、また内線網を通じた外線発信が可能になります。
【メリット】
最大の利点は「既存の個人所有のスマホ(BYOD)をそのまま生かせる」ことです。会社として新たに法人携帯を買い与える必要がないため、初期の端末購入インフラ費用が数百万単位で浮きます。また、電話回線の増減(新入社員のためのID発行など)がすべてパソコンの管理画面からクリック一つで完了するため、業者を呼んでの出張工事や設定作業が一切不要であるという異次元の身軽さを備えています。
2. 各携帯キャリアの「FMCサービス(オフィスリンク等)」を利用する
クラウドPBXが「インターネット網(IPネットワーク)」を中心とする通信であるのに対し、こちらはNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクといった大手通信キャリアが提供する「音声通話専用の電波網」を直接用いた高度な内線化サービスです。専門用語でFMC(Fixed Mobile Convergence:固定と移動の融合)と呼ばれます。
ドコモの「オフィスリンク」やKDDIの「ビジネスコールダイレクト」などが代表的ですが、仕組みとしては企業のオフィスに設置されている従来のPBX(主装置)と、携帯キャリアの基地局ネットワークを専用線で直接物理的につなぎ合わせるという巨大なインフラ連携を行います。この連携が行われると、指定の携帯キャリアで法人契約したスマートフォンの「音声通話モード(標準の電話アプリによる電話)」が、そのまま社内の内線機能として振る舞うようになります。
【メリット】
FMCの強みは「キャリアの音声網による安定した通話品質」にあります。クラウドPBXのようにスマートフォンのデータ通信量やWi-Fiの電波状況に関係なく、通常の携帯電話と同じ音声インフラを直接通るため、地下鉄の中や移動中の新幹線であっても遅延や途切れが極端に少ないクリアな会話が約束されています。絶対に途切れては困る要人との交渉や、医療機関・インフラ系の企業などにおいて絶大な信頼を得ています。
【デメリット】
「社内のスマートフォンを特定のキャリア(例えばすべてドコモ)に統一して法人契約しなければならない」という回線ロックインが発生します。そのためBYOD(個人スマホの流用)には対応できず、社員全員分の最新のスマートフォン本体代金と、毎月のキャリアへの基本料金が全額保守費用としてのしかかってくるため、大企業向けの潤沢な資金力を前提とした構成と言えます。
3. オフィス内に主装置を置き「Wi-Fi内線対応のビジネスフォン」を使う
クラウドPBXのようなインターネット上のサーバーではなく、従来通り自社のオフィス内(オンプレミス環境)に物理的な主装置(PBX)を設置してシステムを構築するアプローチです。しかし、最新の主装置は「SIPサーバー(IPベースの通信を制御するコンピューター)」の機能を有しており、社内のWi-Fiルーターと高度に連携させることが可能になっています。
社内に飛び交っているWi-Fiの電波を専用のアプリが入ったスマートフォンでキャッチしている間だけ、そのスマホは「オフィスの内線子機の一台」として認識されます。社員が朝オフィスに出社し、オフィスのWi-Fiにスマホが繋がった瞬間に内線のスタンバイが完了し、自席や会議室、あるいは給湯室からでも、スマホから内線で他の社員を呼び出したり代表電話をとったりすることが可能になります。
【メリットとデメリット】
クラウドなど社外のネットワークを一切通さない完全な「社内完結型閉鎖ネットワークシステム」となるため、機密情報漏洩に対するセキュリティリスクが極めて低く、研究機関や金融機関、院内回線を独立させる必要がある病院等の医療機関での利用に適しています。しかしその反面、「Wi-Fiの電波が届く範囲(つまり社内)でしか内線化が機能しない」という致命的な物理的制約があります。営業マンが会社のドアを開けて外へ出た瞬間に内線連携は切れ、ただの個人のスマホに戻ってしまいますから、「外出先での受電」や「全国の支社間での無料内線網の構築」といったテレワーク時代に企業が求めるメインの課題解決には、VPNや追加設定等を行わない基本的な構成のままでは対応ハードルが高い手法と言えます。
4. 自社専用の「IP-PBX」を構築し、外部からVPN接続でスマホを利用する
上記で解説した「社内主装置」と「クラウドPBX」のハイブリッド(良いとこ取り)を狙う、非常に高度で専門的なアプローチがこの「VPN網を用いたIP-PBX構築」です。
まず、自社のデータセンターやオフィスのラックサーバーの中に、ソフトウェアベースの高度な主装置(IP-PBX)を構築します。そして、社外にいる社員のスマートフォンから、インターネット上に作られた「企業専用の暗号化仮想トンネル(VPN:Virtual Private Network)」を通じて、その社内サーバーへ安全にアクセスさせ、内線認証を行うというメカニズムです。
クラウドPBXが「ベンダーが用意した共有のサーバーを月額費用で借りるアパートのようなもの」だとすれば、こちらは「自社の土地(社内ネットワーク)にシステムを一から建設する一軒家のようなもの」と例えられます。【メリットとデメリット】
すべてを自社で設計・開発できるため、すでに稼働している特殊な古い基幹システムとの連携や、セキュリティ要件に基づいた独自の高度な暗号化仕様を限界まで追求することが可能です。自社のVPN網を使うため、外出先からでも安全に内線網へ参加できます。
しかし、自社でVPNルーターやIP-PBX用のサーバー機器を手配し、専門のネットワークエンジニアを抱えてシステムの運用・保守・セキュリティパッチの適応をすべて自前で行わなければなりません。規模や要件によってはシステム構築の初期費用が数百万円から数千万円と高額になりやすく、それを維持する管理コスト(情シス部門の負担)も重くなるため、専任のエンジニア部隊を内製できているごく一部の大規模なIT企業にのみ許された選択肢となっています。一般的な事業会社が導入するにはオーバースペックであり、コストパフォーマンスが悪化します。
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携帯キャリアの「FMC」と「クラウドPBX」の違いと選び方
前述の4つの方法の中で、距離の壁を超えて真の意味で「スマホ内線化」を実現し、通信費のコスト削減効果を最大化できるのは実質的に「FMC」か「クラウドPBX」の二択に絞られます。ここで総務部門や情シス担当者が直面するのが「どちらを採用すれば自社の利益の最大化に繋がるのか?」という比較検討の壁です。両者の違いを以下の3つの切り口から明確に分析します。
【違い①】BYOD(個人のスマホの業務利用)が可能かどうか
システム選定における最大の分岐点が「端末を誰が用意するか」です。
FMCを利用する場合、通信キャリア(ドコモ・KDDI・ソフトバンク等)の基地局へ直接電話番号を認証させる必要があるため、社員個人のキャリア契約(私用の回線)と混在させて管理することは、構成によっては運用が煩雑になりやすく、ハードルが高まるケースがあります。FMCは法人契約による回線の一元管理と相性が良い傾向にあるため、導入企業の総務部門は「法人契約済みのスマートフォンを社員人数分手配する」などの運用整備を行うことが多くなります。社員数十名〜数百名規模となると、この端末手配や初期のプラン統一のために、大きな端末・回線調達コストが発生しやすくなります。
一方、クラウドPBXは「端末本体の回線契約(どこのキャリアを使っているか)」に一切依存しません。インターネットにさえ繋がっていれば、格安SIMを使っている社員のスマホであろうと、自宅のWi-Fiにつながっているタブレット端末であろうと、専用のアプリをインストールするだけで即座に内線端末としてシステムに組み込めます。社員個人のスマホをそのまま業務活用する(BYOD)のであれば、アプリベースで公私の切り分けが容易なクラウドPBXのほうが導入がスムーズになりやすい傾向があります。
【違い②】導入時の初期費用と月額のランニングコスト(維持費)の比較
FMCの場合、上述した通り「専用の法人モバイル端末の購入費用(あるいはリース費用)」が膨大な初期費用としてのしかかります。さらに毎月のランニングコストについても、携帯キャリアの「音声基本プラン」+「FMC内線オプション(1台あたり数百円〜千円前後)」+「データ通信プラン」の合算となり、端末1台につき毎月数千円単位の固定費が継続的に発生し続けます。内線通話自体は無料になりますが、このパッケージ費用自体が重いため、全体としてのコスト削減効果が薄れる(あるいは逆に上がってしまう)ケースも少なくありません。
クラウドPBXであれば、すでに社員が持っているスマートフォン端末を使い回すため、端末購入の初期費用は「0円」からスタートさせることが可能です。毎月のランニングコストについても、各社のクラウドPBXの「1IDあたりのライセンス利用料(数百円〜千円前後)」と、外線発信の際に利用した従量課金の通話料(あるいは月額数千円のシステム基本料金)だけで済みます。物理的な主装置のリース代金や保守メンテ費用など、これまでの固定電話時代に支払っていたあらゆる「隠れコスト」が消滅するため、コスト削減(ランニングコストの圧縮)を最優先課題とする企業にとっては、クラウドPBXは高いコストパフォーマンスを発揮しやすくなります。
【違い③】インターネット回線(IP網)か、携帯電話の音声網かの通話品質の差
ここまではクラウドPBXの利点を強調してきましたが、「通話の安定性・途切れにくさ」という点においては、一般にキャリアの音声専用網を利用するFMCのほうが安定しやすい傾向があります。
クラウドPBXは、LINEやSkypeなどと同じように「インターネットのデータ通信の通り道」を使って音声パケットをやり取りします(VoIP技術)。近年インターネット環境が格段に向上したとはいえ、社員が地下鉄に乗車した瞬間や、大勢の人が集まる繁華街でデータ通信が混雑した瞬間など、不意に通信速度(パケットの到達速度)が激減する環境下においては「声の遅延」や「途切れ」が少なからず発生するリスクをはらんでいます。
一方FMCは、私たちが普段「090」で電話をかけるときと全く同じ、携帯キャリアの「音声専用の極太の通信レーン」を独占して利用できるため、インターネットの混雑による影響をほとんど受けません。医療現場での緊急通報、大規模プラントでの保守連絡、絶対にお客様の言葉を聞き漏らしてはならない富裕層向けのコンシェルジュ業務など、「一瞬の通信の途切れも許されない、命や大金に関わるミッションクリティカルな要件」においては、高いコストを支払ってでもFMCを採用する合理的な理由があります。しかし、一般的な営業報告や社内の事務連絡、ルート営業における受発信といったビジネスユースであれば、現在のクラウドPBXの通話品質はすでに必要十分なレベル(キャリアの音声網に限りなく近いクリアな音質)に達しており、業務に支障をきたすことはありません。
コストと利便性のバランスで選ぶなら「Dream Cloud PBX」へ
個人スマホを活用した手軽なBYOD運用と、キャリアに依存しない圧倒的な低コスト運用を実現させたいのであれば、やはりクラウドPBXが有力な選択肢となります。 株式会社ドリームソリューションの提供する「Dream Cloud PBX」は、クラウドならではの手軽な運用を担保しながらも、ビジネス現場での酷使に耐えうる優れた音声品質を実現した法人専用の通信ソリューションです。他社のFMCや旧来のビジネスフォン環境からの乗り換えをご検討中の中小企業様へ、現在の明細書に基づく「通話料金の削減シミュレーション」を無料で実施しております。
スマホ内線化を社内に定着させるための「ルール設定」と「BYODガイドライン」の作り方
システムの仕様が優れたクラウドPBXを選定し、晴れて導入が完了したとしても、そこで情シス部門の仕事が無事に終わるわけではありません。これまで会社の固定電話しか使ってこなかった社員たちが、いきなり自身の「スマートフォンのアプリ」で業務通話を行うようになるため、操作面での混乱や、新しい働き方に対する心理的な抵抗感といった運用面でのトラブルが必ず発生します。
システムをただの「箱」で終わらせず、真に全社的なコスト削減や生産性向上という結果に結びつけるためには、導入と同時に社内に対する「正しい使い方とセキュリティルールの啓蒙(ガイドラインの策定)」を徹底することが必要不可欠となります。ここでは、成功している多くの企業が導入時に実践している代表的な社内ルールの作り方を解説します。
1. BYOD利用に伴う「通信費(ギガ)の手当ルール」を明確化する
企業の全社員に対して個人のスマートフォンを業務に利用させる(BYOD環境を強制する)際、最も社員から不満が噴出しやすいのが「自分のスマホのパケット通信料(ギガ)やバッテリーが、会社の仕事のために消費されてしまうことへの抵抗感」です。
FAQでも解説した通り、クラウドPBXアプリが通話を行う際に消費するデータ通信量は1時間の通話で数十MBと非常に微々たるものであり、現代の大容量プランが主流のスマホ環境において、これが原因で通信制限(ギガ死)に陥ることはほぼあり得ません。
しかし、これはあくまで「情シス側の理論」であり、現場の社員にとっては「個人のリソースがタダ働きさせられている」という感情的なしこりを残します。これを綺麗に払拭するため、スマートフォンの内線化を推進する企業の多くは、「BYOD手当(通信費補助)」として毎月一律数百円〜2,000円程度の少額の手当を給与に上乗せして支給する、というルールを正式に就業規則等へ定めています。
会社としては旧来のビジネスフォンの莫大なリース料や、各拠点間で発生していた市外通話料金が丸ごと無料化されて浮いているため、その浮いたコストのほんの一部を社員への通信手当として還元・分配するだけで十分に採算が合います。「会社もコストが下がり、社員も手当がもらえる」というWin-Winの制度設計を整えることが、新しいシステムの定着を最も加速させます。
2. 就業時間外の「アプリの通知オフ基準(ログオフ)」を定める
スマホ内線化の最大の恩恵である「いつでもどこでも会社の電話が取れる」という利便性は、一歩間違えると「社員が休日や深夜であっても仕事の電話から解放されない」という最悪のブラックな労働環境(つながらない権利の侵害)を生み出す諸刃の剣となります。
会社宛てにかかってきた顧客からのクレーム電話などが、日曜日の夕方に突然個人のスマホに鳴り響けば、社員のメンタルヘルスは著しく悪化します。これを防ぐために不可欠なのが「勤務時間外は必ずアプリのステータスをオフ(ログアウト)にする、もしくはシステム側で営業時間外は完全に一斉着信を鳴らさない(留守番電話へ強制ルーティングする)ように設定する」という厳格な運用ルールの徹底です。
最新のクラウドPBXシステムでは、管理者がWebブラウザの管理画面から「平日の18時以降と土日は、絶対に全社員の内線アプリを鳴らさず、時間外案内の音声を流す」といった一括制御(タイムスケジューラー機能)を組むことができます。システムによる強制力と、「休日は絶対に電話に出なくていい」というマネジメント層からの明確なメッセージの発信が、社員の心理的安全性を担保する上で極めて重要です。
3. セキュリティインシデントへの対応手順(紛失時の緊急連絡網)の徹底
BYOD環境下において、個人のスマートフォンには会社のクラウドPBXシステムへアクセス可能な「特別な権限(内線IDとパスワード)」が設定された状態となります。もし休日に社員がスマートフォンを飲み屋に置き忘れて紛失した場合、それを拾った悪意のある第三者がアプリを立ち上げ、会社の電話番号を不正に利用して無関係な一般人や顧客へイタズラ電話(スパムコール)を発信し続けるといった深刻なセキュリティ事故に至る危険性があります。
このようなインシデントを未然に防ぐため、「端末を紛失した際、または盗難に遭った際は、曜日や時間帯に関わらず直ちに情シス担当者(または専用の緊急窓口)へ連絡すること」というルールを全社員に強く義務付ける必要があります。
連絡を受けた情シス担当者は、自身のパソコンはもちろん、自宅のスマホからでも直ちにクラウドPBXの管理画面へアクセスし、対象社員の持っている内線IDのアカウントパスワードをリセットする、またはアカウント自体を強制的に一時停止ボタンで凍結(無効化)します。これにより、紛失したスマホの中に入っているアプリはサーバーと通信できなくなり、一切の不正発信・不正な電話帳へのアクセスを瞬時にリモートから物理的に遮断することができます。この「遠隔からの即時無効化(リモートロック)」の運用フローを事前にリハーサルしておくことが、情シス部門の危機管理としての必須要件となります。
導入を成功させるためのプロジェクトの進め方(3ステップ)
最後に、実際の移行プロジェクトをスムーズに着地させるための、失敗しない導入手順(ロードマップ)をご紹介します。数百名規模の従業員を持つ多拠点企業の場合、ある日突然すべての電話をスマホ内線に切り替えると、必ず大混乱を引き起こします。
【STEP1】スモールスタートでの検証(テスト導入)
まずは情シス部門のメンバーや、テストに協力的なITリテラシーの高い特定の営業部署の数名だけを対象に、実際のクラウドPBXアプリをインストールさせ、数週間の限られたテスト運用(PoC:概念実証)を行います。「会社のWi-Fi環境下で音質はクリアか」「地下鉄での移動中に着信が途切れないか」「既存のCRMと上手く連携してポップアップが出るか」といった基本的な動作を、ベンダーの仕様書通りであるかどうか実環境で厳しくテスト・評価します。
【STEP2】マニュアルの作成と説明会の実施
テスト運用で発見された「つまずきやすいポイント」を基に、ベンダーが用意したマニュアルをそのまま配布するのではなく、「自社独自の運用マニュアル(誰宛ての電話を受けたら、誰の番号へパーク保留して転送するのかという社内ルール)」を作成します。その後、導入予定の各拠点の部長やリーダー層を集めてオンライン説明会を実施し、「なぜこのシステムを入れるのか(コスト削減によるボーナス原資の確保など、社員にとってのメリット)」を合わせて説明し、社内の合意形成(モチベーションアップ)を図ります。
【STEP3】段階的なロールアウト(部門ごとの切り替え)
全社で一斉に切り替える(いわゆるビッグバン導入)のではなく、本社の営業部→地方のA支店→B支店といったように、日を開けて段階的に切り替え(ロールアウト)を行っていきます。こうすることで、もし最初の導入部署で「アプリのパスワードがわからずログインできない」といった初歩的なヘルプデスク対応が一時的にパンクしたとしても、影響範囲を限定し、情シス部門の負担を分散させながら安全着実に全社の内線化プロジェクトを完了させることができます。
【通話料無料化】スマホの内線化なら「Dream Cloud PBX」
「全国の支店間の通話料を一気に無料化して通信費を削減したい」「設定変更を社内の総務部門だけで完結できる手軽なシステムを探している」とお考えなら、株式会社ドリームソリューションへご相談ください。 大がかりな装置の設置工事は一切不要。社員のスマホにアプリを入れるだけで、場所を問わず最短即日で内線ネットワークが完成します。現状の通信費からどれだけコストが下がるか、無料のお見積りシミュレーションを実施しております。
スマホ内線化システムを選ぶ際に総務・情シス部門が絶対に確認すべきポイント
FMCはハードルが高く、消去法的にクラウドPBXを選ぶ企業が多いのは事実ですが、ここからがシステム選定の本番です。「月額最安クラス!」といったWeb上のキャッチコピーだけでシステムベンダーを決定してしまうと、後々複雑な業務要件に対応しきれず、社内から強烈なクレームを受けてしまうといった情シス部門の悲劇が後を絶ちません。社内インフラの要となるシステムを選ぶにあたり、以下の3つのポイントは契約前に絶対にヒアリングしておくべきです。
既存の固定電話機やFAX・受付システムの電話と併用(ハイブリッド利用)は可能か
スマホの内線化へ移行する際、多くの企業で見落とされがちなのが「完全ペーパーレス・スマホ化できない物理的な電話要件がオフィス内に残っている」という事実です。
例えば、会社のエントランス(受付)に置かれている来客呼び出し用の卓上電話機や、どうしても取引先からの紙の送受信が必要な複合機のFAX機能などです。「全社員のスマートフォンにアプリを入れてクラウドPBXへ完全移行しました。しかし、受付からかかってきた電話をスマホでどうやって受けるか考えておらず、エントランスに誰も迎えに行けない」「社長のデスクには絶対に見栄えの良い物理的な据え置き型ビジネスフォンを置きたいと言われた」といった予期せぬ運用課題が導入直後に浮上します。
優れたクラウドPBXベンダーであれば、スマホアプリによる内線化機能を提供しながらも、同時にゲートウェイ機器(アナログ回線をIPに変換する小型ルーター)を利用して既存の古いFAX機や受付電話機も同じ内線ネットワーク上に混在・併用させることができる「ハイブリッド構築」のノウハウと機器ラインナップを持っています。「受付の電話が受話器を上げたら、自動で総務部のスマホ3台が一斉に鳴る」といった複雑なルーティングが組めるかどうか、事前に自社の特殊環境をベンダーに伝えて検証を依頼することが必須です。
新入社員の増加等に伴う「設定変更(内線IDの増減)」がブラウザで素早く行えるか
「4月に新入社員が10名入ってくる」「組織改編で第一営業部と第二営業部が統合し、着信を鳴らすグループを一つにまとめたい」
企業の成長過程において、通信ネットワークの構成変更は日常茶飯事です。オンプレミスのビジネスフォンの場合は業者を呼んで設定(プログラム打ち込み)を依頼するしかなかった部分ですが、クラウドシステムにおいてはこの「設定変更の簡易性」が情シス部門の業務負荷(ストレス)に直結します。
一部の安価な外資系システムなどでは、管理画面のUIがすべて英語であったり、日本語化されていてもプログラミングに近いコマンド入力が必要であったりと、専任のネットワークエンジニア以外は操作不可能な難解な作りになっているケースがあります。これでは結局、「ちょっと誰々の内線番号を追加したい」というたったそれだけの作業のために、ベンダーへいちいちサポート依頼と設定費用を長期間支払い続ける羽目になってしまいます。
日本の商習慣に合わせた直感的な管理画面(Webブラウザでログインして、ドラッグ&ドロップで着信設定が変更できるような洗練されたUI)を提供しているシステムを選ぶことが、将来的な運用コストの削減に繋がります。
トラブル発生時のベンダーの「サポート体制」は強固かつ迅速か
前述の通り、スマートフォンをインターネット回線(クラウド)越しに接続する以上、社内のネットワーク機器(ファイアウォールやルーター)の相性問題や、iOS・Androidといったスマートフォンの大型アップデートが起きたタイミングで、「なぜか突然、特定の社員のアプリだけ繋がらなくなった、着信音が鳴らなくなった」といった予期せぬトラブルが生じるリスクは常にゼロではありません。
会社の電話がストップすることは、売上の停止(顧客からのクレーム)に直結する一大事です。この緊急時にベンダーのサポート窓口が「現在大変混み合っております。お問い合わせはWebサイトのメールフォームからお送りください(回答は3営業日以内)」といった体制であれば、担当者は社内で針のむしろ状態に立たされます。
営業担当者だけでなく、専任の技術サポートスタッフ(エンジニア)が社内に常駐しており、緊急の電話サポートに即座に対応してくれるか。あるいは問題解決のためにネットワーク構成まで遡ってトラブルシューティングを伴走してくれるか。システムの月額費用の安さだけでベンダーを選ぶのではなく、「有事の際の対応力の厚さ(保険料としての価値)」にコストを支払うという、インフラ構築における大原則を忘れないでください。
スマートフォン内線化(スマホPBX連携)に関するよくある質問(FAQ)
総務部門や情シス担当者の方々から、弊社へお見積り依頼の際によく寄せられる代表的な疑問にお答えします。
Q1. 導入時、社員に持たせるスマートフォンの機種やOS(iPhone/Android)に縛りはありますか?
A. クラウドPBX各社が専用のアプリ(iOS版およびAndroid版)を提供しているため、基本的には現在市販されている一般的なスマートフォンであれば機種を問わず内線化が可能です。「社長はiPhoneの最新機種、新入社員はAndroidの格安スマホ」といったように、BYOD環境において社員ごとの端末がバラバラに混在していても、問題なく同じ内線ネットワークへ参加させることができます。(※ただし、あまりにも古すぎる数年前のOSバージョンの場合、アプリが正常に起動しないためアップデートが必要になります)
Q2. 複数店舗を展開していますが、本社から特定エリア(例えば「関西エリア全店舗」)にだけ一斉内線をかけることはできますか?
A. はい、可能です。アプリごとに内線番号(例:201など)を個別に割り振る機能とは別に、管理画面から「部署」や「エリア」といった仮想のグループを作成し、そこに複数の社員のスマホを所属させることができます(グループ鳴動・一斉着信機能)。これにより、本社から「関西エリアグループの内線番号(例:500)」に発信すると、大阪店・京都店・神戸店の店長のスマホ3台だけを一斉に鳴らす、といった柔軟で組織的な呼び出し運用が実現します。
Q3. 社員が個人の端末(BYOD)を利用している場合、退職時に会社の情報(電話帳)を持ち出されるリスクはありませんか?
A. これは情報管理(コンプライアンス)上非常に重要なポイントです。優れたクラウドPBXシステムは、「クラウド上の共有電話帳(Web電話帳)」という機能を備えています。社員個人のスマホ本体(ローカル側のアドレス帳)に取引先の情報を一件ずつ登録させるのではなく、システムのアプリを開いたネットワーク上にのみ顧客情報を表示させます。そのため、社員が退職した翌日に総務担当者が情シス管理画面から本人のログインアカウント(内線ID)を削除してしまえば、そのスマホからは会社の電話帳データに一切アクセスできなくなり、物理的な情報の持ち出しを完全にブロックできます。
まとめ:スマホの内線化で全社的なコスト削減と連携強化を実現しよう
本記事では、「社員が持っているスマートフォンを内線化し、拠点間の通話料を無料にする」ための具体的な4つの方法と、システムの比較選び方について解説いたしました。
クラウドPBXやFMCの登場により、「会社の電話=デスクに座って有線で利用するもの」という旧態依然とした常識は完全に過去のものとなりました。
全国の支店間や外出中の社員、あるいはリモート環境で働く社員たちを、インターネットを通したたった一つの仮想のシステム(内線ネットワーク)に統合することは、企業全体で垂れ流しになっていた無駄な通話料金(通信費の赤字)を一気に削減できる、極めて即効性の高い経営改善施策です。
単なるコストダウンにとどまらず、いつでもどこでもシームレスに取り次ぎ(保留転送)が可能になることで、会社全体のコミュニケーションスピードが飛躍的に高まり、結果として顧客への対応品質の向上(ひいては売上の向上)にまで直結します。ぜひこれを機に、社員のスマートフォンを「最強のビジネス通信ツール」へと進化させる内線化インフラの構築に踏み切ってみてはいかがでしょうか。
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「古い固定電話環境を脱却して、今のスマホをそのままビジネスフォンとして内線化したい」 「各拠点の電話回線を一つにまとめて、どれくらい通話料が安くなるかお見積りを出してほしい」 「導入済みのビジネスフォンやFAXと、最新のスマホアプリを混在させたまま上手く運用する方法を知りたい」 このような、多拠点企業様や急成長ベンチャー様ならではの複雑な通信のお悩みがあれば、いつでも弊社へご相談ください。貴社の予算とご要望に合わせた「手軽で安全な内線化システム」の構成図とシミュレーションを無料で作成し、専門コンサルタントが丁寧にご提案いたします。
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