2024/05/28
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架電システムとは?メリットや機能、選び方のポイントを解説
テレアポの効率を上げてアポ数を増やし、生産性を向上させるには、架電システムを導入するのが有効とされています。
しかし、多くの架電システムがあるためどうやって選べばいいのかわからないと悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
システム導入には、自社の事業スタイルや既存システムとの連携など考慮しなければならないことがいくつかあります。
この記事では、架電システムのメリットや機能を紹介し、選び方のポイントを解説します。
架電システムとは
架電システムとは、電話とコンピュータを繋いで連携させ、テレアポの効率化と業務の質の改善を図るシステムのことです。
「コールシステム」「テレアポシステム」「CTI」などと呼ばれることもあり、着信業務と発信業務のどちらにも対応する仕組みを持つシステムと、着信・発信にそれぞれ特化したものがあります。架電システムは、発信業務に特化したアウトバウンド型のシステムのことです。
オペレーターの架電業務をサポートして効率的に架電を行い、通話内容の品質向上や顧客管理との連携ができるようになるため、架電業務を多く行うさまざまな企業で導入されています。
架電システムのメリット
架電システムを導入することで下記のメリットが得られます。
- 架電数の増加
- アポイント率の向上
- タイムロスの削減
- データ分析による品質の向上
- テレワーク対応
それぞれについて解説します。
架電数の増加
ワンクリック発信や自動発信による振り分け機能によって、架電先のリストを見ながらダイヤルをプッシュする架電の手間や、電話がつながるまでの応答の待ち時間を減らして、架電数を大幅に増やせます。
オペレーターが行っていた架電以外の業務が削減され、架電に集中できるようになることも架電数の増加につながります。
アポイント率の向上
これまでの履歴をシステム上で管理することによって、最適なタイミングの架電と適切な対応ができるようになり、アポイントにつながる確率が向上します。
また、既存のシステムと連携して一元管理することで、顧客データをあちこち探したり、何度も入力する手間も省けるのも大きなメリットです。
通話中のオペレーターにアドバイスができる「ささやき機能」は、通話の精度を高めてアポ率アップに役立ちます。
タイムロスの削減
手動で架電していると、架電先が不在であった場合に大きなタイムロスが発生します。こうしたタイムロスが蓄積すると、業務全体の効率にも影響があるのです。
架電システムを導入することで、自動的に架電したり、電話がつながった場合だけをオペレーターに取り次いだりして、時間のロスを防ぐことができます。
また、不在データを分析することによって、最適な架電のタイミングも見つけ出すことも可能です。
架電システムの機能を使ってタイムロスを削減し、効率的に架電業務を行える仕組みを作り上げていけます。
データ分析による品質の向上
オペレーターごとの架電数、通話時間、アポ数をデータ化して管理しやすくし、通話内容を分析してトーク品質を高められる機能が搭載されています。
成績優秀者のトーク内容をデータに変換して、話す速度や対応の仕方、話のつなぎ方などを共有し、オペレーターの教育に活かすことができるでしょう。
架電システムによってデータ分析が自動で行えるため、分析のための人員や時間が不要で、手軽に行えるのも大きなポイントです。
テレワーク対応
インターネットを経由して架電する架電システムでは、パソコンとヘッドセットがあれば場所を問わずにテレアポを行えます。スマートフォンで使えるものもあるので、簡単にテレワークに対応可能です。
オペレーターの通話内容をモニタリングする機能があれば、管理に必要なコストも不要です。
個人情報や機密情報を扱う場合には、セキュリティの問題があるため難しいかもしれませんが、業務によっては架電業務のテレワーク化を進められます。
架電システムの代表的な機能
架電システムには架電の自動化やオペレーターのサポート、履歴管理といった機能があります。架電システムに搭載されている代表的な機能を紹介しましょう。
ワンクリック機能
パソコン画面の架電リストにある電話番号をクリックするだけで電話がかけられる機能です。電話番号の手打ちが不要なため、ダイヤルするする手間がなくなり大幅に時間短縮になります。また番号間違いがなくなるため、架電業務の効率が格段にアップします。
オートコール機能
架電したリストの電話番号で一定時間応答がない場合、自動で次のリストに架電する機能です。架電を自動化することで業務効率を向上できます。自動音声応答機能(IVR)を利用することで、架電先が応答した場合にのみオペレーターが対応するようになります。
プレディクティブコール機能
オートコールが1か所ごとに自動で架電するのに対して、プレディクティブコールは、複数回線に同時に発信して応答があった回線だけをオペレーターに取り次ぐ仕組みです。架電先が不在の場合のタイムロスをなくし、効率的に架電できます。話し中や不在が多い架電リストには、非常に効果があります。
模範トーク機能
管理者から共有されたトークスクリプトや、あらかじめ設定されたトークスクリプトなどを画面上に表示できる機能のことです。新しく配属されたオペレーターの研修の目的や、新たなトークスクリプトを導入する場合に慣れないオペレーターを支援する目的で利用されます。
トークの品質を向上させる効果があります。
録音機能
顧客との通話内容を録音しデータとして保存管理します。万が一、オペレーターが架電先とトラブルになった場合に、第三者に示す証拠として検証できます。
また成績が優秀なオペレーターのトーク内容を教材として全員で共有してチーム全体のトーク品質を高める、といった使い方も可能です。
CRMシステム連携機能
顧客管理システム(CRM)とリストの登録情報を連携できる架電システムもあります。ダイレクトで連携はできなくても、インポート、エクスポートで、データを抽出してやりとりできるシステムは多くあります。
CRMと連携することで、詳細な顧客データを見ながらトークができたり、データを分析して業務改善につなげられたりします。
モニタリング機能
管理者がオペレーターの稼働状況や通話内容を、手元のパソコンで管理できる機能です。
各種の集計や分析が簡単に行えるため、管理者の作業の負荷が軽減されます。
また、オペレーターの通話中のトラブルにもいち早く対応でき、システムによってはオペレーターにのみ聞こえるように通話ができる「ささやき機能」でオペレーターのサポートができる製品もあります。
架電システムの導入形態
架電システムの導入形態としては、オンプレミス型とクラウド型の2種類があります。それぞれどのようなものかを解説します。
オンプレミス型
オンプレミス型とは、自社内にサーバを設置してソフトウェアをインストールし、システムを自社で運用・管理する形態です。
オンプレミス型は機能を追加したり、カスタマイズしたりするのが容易ですので、自社の事業スタイルに合わせたシステムを作り上げていくことができます。
また社内ネットワークでサーバを管理する環境なので、セキュリティの面でも安心感が高いのが特徴です。
ただし、導入にかかる初期費用が高く、保守管理も自社で行わなければならないためそのコストも考慮する必要があります。
高いセキュリティレベルが要求される業務や、大規模なコールセンターを運用する場合は、オンプレミス型を採用するケースが多いです。
クラウド型
クラウド型とは、システムを提供する企業のサーバにアクセスしてサービスを利用する仕組みのことです。
自社でサーバを持たないため、初期費用や運用費用を安く抑えられ、保守の負担もありません。すでにできているシステムをそのまま利用する形態であるため、設定等が不要ですぐに導入できます。
しかし、クラウド型のサービスでは、自社の事業に合わせて機能を追加や変更する自由度はオンプレミス型ほどはありません。オプションが豊富に用意されていたとしても、ケースによっては扱えない場合もあるでしょう。
業務内容がクラウド型のサービスでまかなえ、費用を抑えて導入したい場合などは、クラウド型でも十分対応可能です。
架電システムの選び方
架電システムは、各社からさまざまなものが提供されており、選ぶのに迷うかもしれません。
架電システムを選ぶ際には、下記の点に注意して選ぶとよいでしょう。
- 導入目的
- 自社の運用体制
- 必要な機能があるか
- 外部システムとの連携できるか
- 予算と相場
それぞれのポイントについて解説します。
導入目的は何か
架電システムの導入前には、導入の目的を明確にしておきましょう。
多くの場合は、テレアポ業務の効率化とトークの品質向上の2つを狙っています。その場合もどちらが比重が重いのか、システム導入でどうなりたいのかをクリアにしておくと、システムを選択する際の目安となります。
自社の運用体制はどうか
自社の運用体制を確認し、体制に合ったシステムを検討することが重要です。
システムによって、特定の業態や業種、企業規模に合うものがあります。
システムの効果を十分に活用するために、自社の業種、架電スタッフの人数、一日の架電件数、アポ数、管理体制、運用スタイル、保有データ数、データの保管状況、などを把握したうえで候補となるシステムを探しましょう。
必要な機能があるか
架電システムにはさまざまな機能が搭載されていますが、自社のニーズを実現するために必要な機能が備わっているかをしっかり確認しておく必要があります。
また、今すぐには必要ない場合も、将来的な発展を見込んで拡張性なども確認しておくとよいでしょう。
外部システムとの連携できるか
架電システムは、顧客管理システム(CRM)や営業支援システム(SFA)と連携することで更に効果的に運用ができます。
現在自社で運用しているCRMやSFAとの連携が可能なのか、事前にしっかり確認しておきましょう。
費用がどのぐらいかかるか
要件に合わせてシステムの選定を進めていき、最終的にはかかる費用と予算との兼ね合いになります。初期コストの導入費に加えて、ランニングコストも必要になるので、合わせて検討する必要があります。
小規模で運用するのであれば、クラウド型が初期費用も安く導入できるためメリットがありますが、大規模なコールセンターであれば、自社運用のオンプレミス型のほうがトータルのコストは下がる場合もあります。
しっかりと費用の想定をして検討することをおすすめします。
(まとめ)架電システムを活用してテレアポ業務の生産性を高めよう
ここまで架電システムのメリットや機能、そして選び方について解説しました。
架電システムを導入することで、効率的にテレアポ業務が行えるようになり、架電の質の向上も期待できます。
架電システム導入を検討しているのであれば、自社の状況や将来的な方向性を踏まえて、業務に合った架電システムを選定しましょう。