2026/03/26
法人向け電話転送サービス比較!仕組み・料金・メリットをわかりやすく解説
「外出中にオフィスの電話が鳴っても、取れる人がいない…」
「携帯に転送したいけど、何をどう設定すればいいか分からない…」
「ボイスワープは知っているけど、月々の転送料金が思ったよりかさむ…」
社員数が少ない中小企業や、外出の多い営業主体の会社にとって、「固定電話にかかってきた電話をどう受けるか」は切実な問題です。 たった1本の電話を取り逃すだけで、大きな商談や顧客からの信頼を失うリスクがあります。
一方で「電話転送」と検索しても、NTTのボイスワープ、クラウドPBX、CTIシステム、ボイスボットと、選択肢が多すぎてどれが自社に合うのか判断がつかないという声も少なくありません。
この記事では、法人向けの電話転送について「仕組み」「料金」「メリット・デメリット」をゼロから分かりやすく解説し、企業の規模や業種に応じた最適な選び方をプロの視点でお伝えします。なお、電話転送だけでなく、着信時の顧客情報の自動表示や通話録音まで一元管理したい企業様は、弊社のCTIシステム(電話とコンピュータを連動させ、業務効率を飛躍的に高めるシステム)「Dream Call Next」もあわせてご覧ください。
法人向け電話転送とは?仕組みをゼロから解説
電話転送とは、オフィスの固定電話にかかってきた着信を、あらかじめ登録した別の電話番号(携帯電話やスマートフォン、別の拠点の固定電話など)に自動的に回す仕組みです。 オフィスに誰もいない時間帯や、担当者が外出中でも重要な電話を取り逃さないために利用されます。
特に従業員数が少ない企業や、営業が外回り主体の会社では、「電話番号はあるのに誰も出ない」という状況が日常的に発生しています。 顧客が電話をかけて誰も出なければ、「この会社は対応が悪い」と印象づけられ、最悪の場合は競合他社に流れてしまいます。 電話転送は、この「機会損失」を防ぐための最も基本的な対策です。
「転送」と一口に言っても、実は状況に応じて複数の方式があります。自社の業務に合った方式を選ぶことが、コスト削減と顧客満足度の両立につながります。
電話転送の5つのタイプ
| 転送タイプ | 仕組み | どんな時に便利か |
| 無条件転送 | オフィスの電話を鳴らさず、すべての着信を即座に転送先へ回す | 終業後や休日など、オフィスに誰もいない時間帯 |
| 無応答転送 | 一定回数(秒数)呼び出しても誰も出なかった場合に転送する | オフィスに人はいるが、忙しくて出られない可能性がある時 |
| 話中時転送 | 通話中に別の着信があった場合、その電話を転送する | 電話回線が1本しかない小規模オフィス |
| 応答後転送 | 一度電話を受けた後、手動で担当者の携帯や別の部署へつなぐ | 受付担当が内容を確認してから適切な人に回したい時 |
| 内線転送 | 社内のビジネスフォン(内線)同士で電話を回す。転送通話料は不要 | 部署間の取り次ぎ。追加の通話料がかからない |
NTTボイスワープの料金・機能と「限界」
法人が電話転送を検討する際、まず候補に挙がるのがNTT東日本・西日本が提供する「ボイスワープ」です。 月額料金が手頃で導入のハードルが低い一方、ビジネス利用を続ける中で「限界」を感じる企業が増えています。
ボイスワープの料金体系
| 項目 | ひかり電話 | ISDN回線・アナログ(事業用) |
| 月額使用料 | 550円(税込) | 880円(税込) |
| 初期工事費 | 3,300円(税込) | 2,200円(税込) |
| 転送通話料 | 転送元→転送先の通話料が別途発生(契約者負担) | 同左 |
料金の詳細はNTT東日本 ボイスワープ公式ページおよびNTT西日本 ボイスワープ公式ページでご確認ください。
ボイスワープの「3つの限界」
月額550円という手軽さが魅力のボイスワープですが、ビジネスで本格的に使い込むと、以下の壁にぶつかるケースが多くあります。
限界その1:転送先が「1箇所」しか設定できない
ボイスワープで同時に登録できる転送先は基本的に1つの電話番号のみです。 たとえば社長の携帯に転送しても、社長が会議中なら結局電話を取れません。「社長がダメなら営業部長、それもダメなら事務員」という順番転送ができないのです。 社員が複数いる企業にとって、この制限は致命的です。
限界その2:転送するたびに「通話料」がかかる
見落とされがちなのが、転送時の通話料です。 発信者からオフィスまでの通話料は発信者が負担しますが、オフィスから転送先(携帯電話等)までの通話料は、ボイスワープの契約者、つまり会社側が負担します。 仮に1日30件の転送×平均3分×携帯への通話料(約17.6円/分)で計算すると、転送通話料だけで月に約4.7万円以上発生する計算になります。月額550円の基本料が安くても、実質コストは「見えない通話料」で膨らんでいくのです。
限界その3:折り返し時に「会社の番号」で発信できない
転送された電話に携帯で折り返す場合、相手には会社の代表番号ではなく、個人の携帯番号が表示されます。 これは顧客に「知らない番号からの着信」として警戒される原因になるだけでなく、社員のプライベート番号が顧客に知られてしまうという問題も生じます。
ボイスワープの限界を感じている企業様へ
「転送するだけ」で終わらない電話業務の効率化を実現しませんか? Dream Call Nextなら、着信時の顧客情報表示・通話録音・転送先の柔軟な設定をワンストップで提供します。
ボイスワープでは足りない企業のための3つの選択肢
ボイスワープの限界を超えるために、法人向けの電話転送ソリューションは大きく3つの方向に進化しています。それぞれの特徴を理解し、自社の規模と課題に合ったものを選びましょう。
クラウドPBX:スマートフォンが「会社の電話機」になる
クラウドPBXとは、従来オフィスに設置していた電話交換機(PBX)の機能をインターネット上(クラウド)で提供するサービスです。 専用の機器を設置する必要がなく、社員のスマートフォンに専用アプリをインストールするだけで、会社の代表番号での発着信が可能になります。
ボイスワープとの最大の違いは、「転送」ではなく「直接受信」であるという点です。 スマートフォンがそのまま会社の電話機になるため、転送通話料が発生しません。さらに、複数の端末で同時に着信を受けられるため、「転送先が1箇所しかない」という問題も解消されます。
折り返し発信時にも会社の代表番号が相手に表示されるため、ボイスワープの「発信者番号問題」も解決します。
CTIシステム:転送に「顧客情報の一元管理」を加える
CTIとは、電話とコンピュータを連動させる技術の総称です。 単に電話を転送するだけでなく、着信と同時に「誰から電話が来たか」「過去にどんな対応をしたか」「今どんな契約内容か」といった顧客情報を画面に自動表示できます。
転送であれクラウドPBXであれ、「電話を受ける」だけでは、通話の内容は担当者の頭の中にしか残りません。 CTIを導入すると、すべての通話が「データ」として蓄積されるため、担当者が退職しても、顧客とのやり取りの履歴が会社の資産として残り続けます。
弊社の「Dream Call Next」は、この「転送+顧客情報の一元管理+通話録音」をワンストップで実現するCTIシステムです。 「電話を取る」という行為を、「顧客との関係を深める」という戦略に変えることができます。
IVR・ボイスボット:AIが一次受けして適切な担当者に振り分ける
IVR(自動音声応答)やボイスボット(AI自動応答)は、電話転送のさらに先を行く仕組みです。 まずAIや録音音声が電話を受け、「ご用件は何ですか?」と聞いた上で、内容に応じて適切な部署や担当者に自動で振り分けます。
たとえば「予約」と言えば予約受付のボイスボットが対応し、「クレーム」と言えば人間のベテラン担当者へ即座に転送する。 この「スマート転送」により、簡単な問い合わせはAIが完結させ、人間は本当に必要な対応だけに集中できるようになります。
ボイスボットの詳細は「ボイスボット(AI自動応答)とは?」の記事で詳しく解説しています。
法人向け電話転送サービス比較表【2025年版】
ここまで紹介した各方式を、法人が検討する際に重視する項目で一覧比較します。
| 比較項目 | ボイスワープ(NTT) | クラウドPBX | CTIシステム |
| 初期費用 | 3,300円 | 0円〜数万円 | 要問い合わせ(プランにより異なる) |
| 月額費用 | 550円+転送通話料 | 月額3,000円〜1万円/1ユーザー | 月額数千円〜/1ユーザー |
| 転送先の数 | 1箇所のみ | 複数端末で同時着信可能 | 複数端末で同時着信可能 |
| 転送通話料 | 発生する(契約者負担) | かからない(直接受信) | かからない(直接受信) |
| 会社番号での折り返し | 不可(個人番号が表示される) | 可能 | 可能 |
| 通話録音 | なし | サービスによる | 標準搭載が多い |
| 顧客情報の自動表示 | なし | なし(CRM連携が必要) | 標準搭載 |
| 向いている企業 | 個人事業主〜数名の小規模オフィス | 5名〜数十名の中小企業 | 電話業務が多い中小〜中堅企業 |
上記は一般的な目安です。各サービスのプランや機能は提供会社によって異なりますので、必ず複数社から見積もりを取って比較することをおすすめします。
業種別:電話転送の最適解はこう選ぶ
「結局、うちの会社にはどれがベストなの?」という疑問にお答えするため、よくある3つの業種パターンで最適解を考えます。
士業(弁護士・税理士・司法書士):外出中の依頼人対応
士業の先生は裁判所や税務署への外出が多く、事務所に常駐できないことが日常です。 しかし依頼人にとって「先生に繋がらない」は大きな不安材料であり、信頼の毀損に直結します。
ボイスワープで携帯に転送する方法もありますが、転送された電話に折り返す際に個人番号が表示されてしまいます。 士業にとって依頼人との関係性は信頼が命。クラウドPBXに移行して事務所番号で発着信できるようにするか、CTIシステムを導入して「誰から、いつ、何の件で」を自動記録する体制が望まれます。 また、複数の案件を同時に抱える士業では、着信時に「何の案件の依頼人か」が瞬時に分かるCTIの顧客情報ポップアップ機能が、業務効率の面でも大きな力を発揮します。
不動産管理:入居者からの緊急連絡を逃さない
不動産管理会社には、「水漏れが止まらない」「鍵を失くした」などの緊急電話が時間を問わず入ります。 営業時間外にこうした電話を取り逃すと、入居者の不満は一気にクレームへと変わります。
このケースでは、夜間・休日は「ボイスボットが一次受け → 緊急度に応じて管理人の携帯に転送 or SMSで翌営業日対応」というハイブリッド型が効果的です。 すべての電話を携帯に転送していては、管理人が24時間対応を強いられてしまい、心身ともに持ちません。AIによるフィルタリングが、人間を守る盾になります。 「緊急でないものはAIが受け、本当に急ぐものだけ人間が対応する」という切り分けが、持続可能な運用体制の鍵です。
飲食店・美容室:ピーク時の予約取りこぼし防止
ランチタイムの飲食店や施術中の美容室では、スタッフが電話に出る余裕がありません。 電話が1回繋がらないだけで数千円〜数万円の売上が消えていく「サイレントロス」が発生しています。
こうした業種には、月額数千円のクラウドPBXでスマホに着信を振り分けるか、ボイスボットに予約の一次受けを任せる方法が適しています。 「転送」よりもむしろ「AI自動予約」の方がコストパフォーマンスが高いケースも多く、検討の幅を広げることが重要です。
医療・クリニック:患者からの予約・問い合わせを途切れさせない
個人クリニックでは、受付スタッフが会計対応や患者案内に追われて電話に出られないことが日常的に起きています。 特に月曜日の午前中や連休明けは予約の電話が集中し、話中で繋がらないまま別のクリニックを探してしまう患者も少なくありません。
ボイスワープで院長の携帯に転送するだけでは、診察中に電話を取ることは不可能です。 このケースでは、IVR(自動音声応答)で「予約の方は1、再診の方は2」と振り分け、予約はボイスボットが自動受付、緊急の相談だけを受付スタッフに接続するハイブリッド構成が有効です。 患者の個人情報を扱う医療機関においては、通話録音とCTIによる対応履歴の記録が、トラブル防止の観点からも欠かせません。
ECサイト・通販事業者:注文に関する問い合わせを逃さない
ECサイトや通販事業者にとって、電話問い合わせは「購入直前の迷い」を解消する最後の砦です。 「この商品、今日中に届きますか?」「サイズが合わなかったら返品できますか?」といった電話にすぐ対応できるだけで、購入率が大きく変わります。
しかし、少人数で運営しているEC事業者では、倉庫での梱包作業中や発送手配中に電話対応ができないことがよくあります。 クラウドPBXでスマートフォンに着信を振り分ければ、倉庫にいてもオフィスにいても会社番号で対応できます。 さらにCTIシステムと連携させれば、着信と同時に顧客の注文履歴が画面に表示され、「先日ご注文いただいた○○の件ですね」と、一言目からスムーズな対応が可能になります。
見落としがちな「転送コスト」のシミュレーション
ボイスワープは月額550円と安く見えますが、実際に企業が負担する金額は「見えない通話料」で大きく変わります。 ここでは、月間の転送件数ごとにコストを試算します。
前提条件
- 転送先:社長の携帯電話(固定→携帯の通話料 約17.6円/分と仮定)
- 1件あたりの平均通話時間:3分
- ボイスワープ基本料:月額550円
転送件数別の月額コスト比較
| 月間転送件数 | ボイスワープ実質コスト | クラウドPBX(月額5,000円の場合) |
| 50件/月 | 550円 + 2,640円 = 約3,190円 | 5,000円(転送通話料なし) |
| 100件/月 | 550円 + 5,280円 = 約5,830円 | 5,000円(転送通話料なし) |
| 200件/月 | 550円 + 10,560円 = 約11,110円 | 5,000円(転送通話料なし) |
| 300件/月 | 550円 + 15,840円 = 約16,390円 | 5,000円(転送通話料なし) |
このように、月間100件を超えるあたりで、ボイスワープの実質コストがクラウドPBXの月額を上回ります。 「基本料が安い=トータルで安い」とは限らないのです。 導入を検討する際は、まず自社の月間転送件数と平均通話時間を把握し、上記のような試算を行った上でサービスを比較することをおすすめします。
上記の通話料は一般的な料金体系に基づく試算です。実際の通話料は契約プランや通信事業者によって異なりますので、正確なコストは各社の料金表をご確認ください。
IP網への完全移行で何が変わった?今後の転送インフラの展望
2024年1月、NTT東日本・西日本の固定電話網がIP網(インターネット技術を使ったネットワーク)へ完全移行しました。 これは、昭和から続いてきた「メタル回線(銅線)」による電話の時代が正式に幕を閉じたことを意味します。
この移行により、従来のISDN回線を使っていた企業は順次サービスの終了に向かっており、ボイスワープを含む各種付加サービスの料金改定やプラン変更も進んでいます。 NTT西日本では2025年4月よりINSネットの回線使用料が改定されるなど、旧来のインフラを使い続けるコストは上昇傾向にあります。
こうした背景から、「ボイスワープを使い続ける」のではなく、IP電話やクラウドPBXへ移行し、転送・内線・通話録音・顧客管理を一括で効率化する企業が急増しています。 特に電話業務が売上に直結する業種では、「転送できればいい」から「電話業務全体を最適化したい」へと、ニーズのレベルが上がっているのです。 現在ISDN回線を利用している企業は、早めの移行計画を立てることを強くおすすめします。
ケーススタディ:従業員12名の設計事務所B社の「転送コスト半減」成功記
都内で設計事務所を運営するB社(従業員12名)は、代表の佐藤さん(仮名)と設計士3名が頻繁に現場に出るため、日常的にボイスワープを利用していました。 転送先は佐藤さんの携帯1台のみ。佐藤さんが現場打ち合わせ中は電話に出られず、施主(クライアント)からの変更依頼や急ぎの確認電話を取り逃すことが月に数十件発生していました。 取り逃した電話の折り返しも、佐藤さんの携帯からかけるため、施主には個人番号が表示され、「知らない番号だったので折り返しに気づかなかった」というケースもありました。
「転送先を1つしか設定できないのが辛い」。佐藤さんがそう感じた時点で、月の転送通話料は約1.5万円に達していました。ボイスワープの基本料550円とは桁違いのコストです。
B社はクラウドPBXへの移行を決断。設計士全員のスマートフォンに専用アプリを導入し、事務所番号への着信を全員が同時に受けられる体制を整えました。 月額コストはクラウドPBX費用として約8,000円。転送通話料はゼロになり、むしろ以前よりトータルコストは下がりました。
さらにCTIシステムを連携させたことで、着信時にどの施主からの電話か画面に表示されるようになり、「佐藤さん、〇〇邸の施主からです」と伝言する手間がなくなりました。 電話対応の品質が向上し、施主満足度調査でも「連絡がスムーズになった」という声が増えたといいます。
電話転送を「正しく」設定するための実務ステップ
電話転送を導入する際、「とりあえず設定して終わり」では効果が半減します。 以下のステップで、自社の業務に合った転送体制を構築しましょう。
ステップ 受電ログの分析:どの電話を転送すべきか見極める
まず1ヶ月分の受電内容を記録し、「営業電話」「既存顧客からの問い合わせ」「新規の見込み客」「社内連絡」に分類します。 すべてを転送する必要はありません。たとえば営業電話は転送不要ですし、社内連絡はチャットツールで代替できます。 「転送すべき電話」と「転送しなくてよい電話」を仕分けるだけで、転送件数が半減するケースも珍しくありません。
ステップ 転送先と優先順位の設計
クラウドPBXやCTIシステムを利用する場合、複数の転送先に優先順位を設定できます。 「まず営業担当A → 5秒応答なしなら営業部長B → さらに応答なしなら事務員C」という段階的な転送ルールを組んでおくことで、「誰も出ない」という事態を防ぎます。 ボイスワープでは不可能だったこの柔軟な設計が、クラウド型サービスの最大の強みです。
ステップ 時間帯別ルールの設定
営業時間中はオフィスの固定電話で受け、18時以降は自動的にボイスボットが一次受けする。 土日祝日は「緊急の方は1を押してください」と音声ガイダンスで振り分ける。 こうした時間帯別ルールを設定しておけば、社員のプライベート時間を守りながら、顧客対応の空白時間をゼロにできます。
ステップ 運用開始後の定期見直し
転送設定は「一度組んだら終わり」ではありません。 月に1度は転送ログを確認し、「転送先で応答できなかった件数」「転送通話料の推移」「顧客からのフィードバック」をチェックしましょう。 応答率が低い曜日・時間帯が見つかれば、転送先の追加やボイスボットとの併用を検討するタイミングです。
「電話がつながる」ことの心理的効果と企業への信頼
電話転送を「コスト」や「機能」の観点だけで語ると、本質を見落とします。 顧客にとって「電話がつながる」ことは、その企業への信頼そのものです。
ある調査では、電話をかけて1回もつながらなかった場合、約7割の人が「別の会社に問い合わせる」と回答しています。 つまり、電話が1回つながらないだけで、その顧客は競合に流れてしまうのです。 逆に、外出先でも即座に対応してくれる会社には「この会社はちゃんとしている」「安心して任せられる」という信頼が自然と積み上がります。
電話転送は、単なるインフラ設定ではありません。 それは「私たちはいつでもあなたの声を聞きます」という、企業から顧客への無言のメッセージなのです。 だからこそ、「とりあえず安いボイスワープで」ではなく、「自社の顧客にどんな電話体験を届けたいか」から逆算して最適なシステムを選んでいただきたいと思います。
よくある質問(FAQ)
ボイスワープで転送すると、相手には元の発信者の番号が表示されますか?
はい、NTTのボイスワープでは、発信者の番号がそのまま転送先に表示されます(番号通知がオンの場合)。 ただし、前述のとおり、転送された電話に携帯から折り返す際は、会社番号ではなく個人の携帯番号が相手に表示されてしまいます。会社番号で折り返したい場合は、クラウドPBXやCTIシステムの導入が必要です。
FAXも転送できますか?
基本的に、ボイスワープは音声通話とFAXを区別できません。 そのため、FAXが着信した場合もそのまま転送先に送られてしまい、携帯電話ではFAXを受信できずエラーになります。FAXと電話の番号が同一の場合は特に注意が必要です。 FAX受信が業務上必要な場合は、インターネットFAXサービスとの併用を検討するとよいでしょう。 インターネットFAXとは、受信したFAXをPDFなどのデジタルデータとしてメールやクラウドに保存できるサービスで、用紙の印刷も不要になります。
テレワークでも使えますか?
ボイスワープ自体はテレワーク先の電話番号に転送可能ですが、通話料は会社負担となり、転送先も1箇所に限られます。 テレワークを本格的に導入している企業には、社員それぞれのスマートフォンで会社番号の受発信ができるクラウドPBXや、在宅でも顧客情報を参照しながら対応できるCTIシステムの方が適しています。
クラウドPBXに移行すると、今の会社の電話番号は変わりますか?
多くのクラウドPBXサービスでは、既存の市外局番(03や06など)をそのまま引き継ぐ「番号ポータビリティ」に対応しています。 ただし、すべてのサービスが対応しているわけではなく、回線の種類や地域によって制限がある場合もあります。導入前に必ず「今の番号を引き継げるか」を各サービスに確認してください。
Dream Call Nextは電話転送にも対応していますか?
はい、Dream Call Nextは電話の受発信管理に加え、着信時の顧客情報表示・通話録音・オペレーター間の転送・架電リスト管理など、電話業務に必要な機能を包括的に提供しています。 「単なる転送」ではなく「電話業務そのものの最適化」を目指す企業様に最適なシステムです。 詳しくはDream Call Next公式ページをご覧ください。
まとめ:「電話を転送する」から「電話業務を資産にする」へ
法人の電話転送は、ボイスワープのような手軽なサービスから、クラウドPBX、CTI、ボイスボットまで、企業の成長フェーズに合わせて選択肢が豊富に用意されています。
まず押さえるべきは、「月額基本料だけでなく、転送通話料を含めた実質コスト」と「折り返し時に会社番号が使えるか」という2つの判断基準です。 月間の転送件数が100件を超える企業は、ボイスワープよりもクラウドPBXやCTIシステムの方がトータルコストで有利になる可能性が高いでしょう。
判断に迷う場合は、以下の3ステップで考えるとシンプルです。
- 月間の転送件数を把握する(まずは1ヶ月、受電ログを取る)
- 転送通話料を含めた実質コストを算出し、クラウドPBXやCTIの月額と比較する
- 「顧客情報の記録・蓄積が必要か」「通話録音が必要か」を判断し、必要であればCTIシステムを軸に検討する
そして、電話は「つながればいい」で終わる時代ではなくなりました。 誰と、いつ、何を話したのか。その記録を会社の資産として蓄積し、次の電話をもっと良いものにしていく。 この「電話業務の資産化」こそが、これからの企業に求められる電話戦略です。