2024/09/03
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クラウドのコールセンターとは?メリットや機能について
クラウド技術の進化に伴い、さまざまな業界でクラウドサービスの導入が進んでいます。特に、コールセンター業務においては、クラウド型システムの採用が増加しており、従来のオンプレミス型システムからの移行が急速に進んでいます。
クラウド型コールセンターとは、従来のオンプレミス型とは異なり、インターネットを通じて提供されるコールセンターシステムのことです。今回は、クラウド型コールセンターの概要とその種類、メリット・デメリットについて詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
クラウドのコールセンターとは
はじめに、クラウドのコールセンターとはどういったものなのか解説します。
コールセンターシステムとは
コールセンターシステムとは、顧客からの問い合わせ対応を効率的に行うための仕組みです。従来はオンプレミス型のシステムが主流でしたが、近年ではクラウド型のコールセンターシステムが注目を集めています。
クラウド型システムは、企業が独自にサーバーを保有する必要がなく、インターネットを介して提供されるため、導入コストやメンテナンスが大幅に軽減されるのが特徴です。
クラウドとオンプレミスの違い
クラウド型とオンプレミス型の違いは、主にシステムの運用場所と管理方法にあります。オンプレミス型は企業内部でシステムを管理・運用するのに対し、クラウド型はインターネットを通じて外部のサーバーにアクセスし、システムを利用します。
クラウド型の利点は、スケーラビリティや柔軟性に優れている点です。逆に、オンプレミス型はカスタマイズ性やセキュリティ面で優位性を持つことがあります。
クラウド型コールセンターの主な種類
クラウド型のコールセンターには、さまざまな種類があります。ここでは、主な種類と特徴を合わせて紹介しますので、自社に必要かどうかをぜひ参考にしてください。
- CTI機能
- CRM機能
- PBX機能
- FAQ機能
CTI機能
CTI(Computer Telephony Integration)機能は、コンピューターと電話システムを統合する技術です。クラウド型コールセンターでは、このCTI機能が標準装備されており、顧客情報と通話記録をシームレスに連携させることで、より効率的な顧客対応が可能になります。
例えば、顧客が電話をかけてきた際に、オペレーターの画面に自動的に顧客情報が表示され、迅速な対応が実現します。
CRM機能
CRM(Customer Relationship Management)機能は、顧客との関係を管理するためのツールです。クラウド型コールセンターでは、このCRM機能がコアシステムと統合されており、顧客情報の一元管理が可能です。これにより、オペレーターは過去の問い合わせ履歴や購入履歴を確認しながら対応でき、顧客満足度の向上に繋がります。
PBX機能
PBX(Private Branch Exchange)機能は、企業内の電話交換機能を提供するシステムです。クラウド型コールセンターでは、PBX機能もクラウド上で提供されるため、物理的な設備が不要です。これにより、導入や運用コストを削減でき、柔軟な運用が可能になります。例えば、従業員がどこにいてもインターネットに接続することで、会社の内線電話として利用できます。
FAQ機能
FAQ(Frequently Asked Questions)機能は、よくある質問に自動的に対応するためのシステムです。クラウド型コールセンターにおいては、AIを活用したFAQ機能が導入されており、顧客の自己解決を促進します。これにより、オペレーターの負担を軽減し、より複雑な問い合わせに集中することができます。
クラウド型コールセンターのメリット
実際にクラウド型のコールセンターには、以下のようなメリットがあります。
- 顧客満足度の向上
- コールセンターの業務負担の軽減
- コストの削減
- 導入までのスピードが早い
- 在宅勤務にも対応できる
顧客満足度の向上
クラウド型コールセンターの最も大きなメリットの一つは、顧客満足度の向上です。CRMやCTIなどの機能が統合されていることで、顧客の情報をリアルタイムで確認しながら対応することが可能となり、迅速かつ的確なサービス提供が実現します。
さらに、AIを活用したFAQ機能により、顧客が自己解決できる場面が増え、オペレーターに問い合わせが集中しにくくなります。
コールセンターの業務負担の軽減
クラウド型コールセンターは、従来のオンプレミス型に比べて業務負担を大幅に軽減します。システムの保守・運用が外部のクラウドサービス提供者に委託されるため、社内のITリソースを他の業務に集中させることが可能です。また、AIや自動応答システムの導入により、オペレーターの負担も軽減され、業務効率が向上します。
コストの削減
クラウド型コールセンターは、初期導入コストや運用コストの面で大きなコスト削減効果をもたらします。オンプレミス型システムのように高額なサーバーや専用機器を購入する必要がないため、初期投資が抑えられます。また、クラウドサービスはスケーラビリティが高く、必要な時に必要な分だけリソースを利用できるため、過剰投資を防ぐことが可能です。
導入までのスピードが早い
クラウド型コールセンターは、導入までのスピードが非常に早い点も大きなメリットです。オンプレミス型のようにハードウェアの設置や設定作業が不要であり、インターネット接続さえあれば、即座にサービスを利用開始することができます。
これにより、新しいプロジェクトやキャンペーンに迅速に対応できるため、ビジネスの柔軟性が向上します。
在宅勤務にも対応できる
クラウド型コールセンターは、在宅勤務にも柔軟に対応できます。インターネットを通じてシステムにアクセスできるため、オペレーターは自宅や他のリモート環境からでも業務を遂行できます。これにより、パンデミックや自然災害などの緊急事態にも対応できる体制が整うことにも繋がるでしょう。
クラウド型コールセンターのデメリット
メリットもある一方で、クラウド型コールセンターには以下のようなデメリットも生じます。
- カスタマイズが難しい
- ランニングコストがかかる
カスタマイズが難しい
クラウド型コールセンターには、カスタマイズが難しいというデメリットがあります。特に、独自の業務プロセスや特殊なニーズに対応する場合、クラウド型の標準機能だけでは対応しきれないことがあります。そのため、カスタマイズ性を求める企業は、オンプレミス型やハイブリッド型のソリューションを検討する必要があるかもしれません。
ランニングコストがかかる
クラウド型コールセンターは、初期コストは低いものの、長期的にはランニングコストがかかる点も注意が必要です。月額費用や使用量に応じた従量課金が発生するため、利用が増えるとコストも増加します。したがって、予算管理が大切です。
まとめ
クラウド型コールセンターは、現代のビジネス環境において非常に有用なツールです。そのスケーラビリティ、柔軟性、そしてコスト効率性は、多くの企業にとって大きなメリットとなります。
しかし、カスタマイズ性の低さや長期的なランニングコストなどのデメリットもあるため、導入を検討する際には、これらの要素を十分に考慮しなければなりません。総合的に判断し、自社のニーズに最適なソリューションを選択することが大切です。