2026/01/16
IP-PBX導入でコスト削減&テレワーク強化!選び方と注意点を総まとめ
「電話システムのコストを削減したい」「テレワークでも会社の電話をスムーズに利用したい」とお考えではありませんか?そんな課題を解決する可能性を秘めているのが「IP-PBX」です。IP-PBXは、インターネット回線を利用してビジネスフォンの機能を提供するシステムで、従来の電話システムに比べて多くのメリットがあります。しかし、導入には注意すべき点も存在します。この記事では、IP-PBXの基本から、クラウドPBXとの違い、導入のメリット・デメリット、そして自社に最適なIP-PBXの選び方までを、中小企業の経営者や担当者の方にも分かりやすく解説します。この記事を読めば、あなたのビジネスに最適な電話システムを見つけるための確かな一歩を踏み出せるはずです。
IP-PBXとは?基本のキを理解しよう
IPネットワークを活用した電話システム
IP-PBXは、「Internet Protocol Private Branch eXchange」の略で、企業や組織内で使用される電話交換機(PBX)の機能を、インターネットプロトコル(IP)ネットワーク上で実現するシステムです。従来のPBXがアナログ回線やISDN回線といった電話回線を利用して音声通話を行っていたのに対し、IP-PBXはインターネット回線を通じて音声データをパケットとしてやり取りします。
この仕組みにより、社内のLAN環境やインターネット回線さえあれば、オフィス内だけでなく、スマートフォンやPCからも内線電話として利用できるようになります。電話回線の代わりにデータ通信網を利用するため、通信コストの削減や、柔軟な働き方の実現に貢献します。
IP-PBXの種類:ハードウェアタイプとソフトウェアタイプ
IP-PBXは、その実装方法によって大きく「ハードウェアタイプ」と「ソフトウェアタイプ」の2種類に分けられます。
ハードウェアタイプは、専用のPBX機器をオフィス内に設置する形式です。従来のPBXに近い感覚で導入でき、安定した運用が期待できる点がメリットです。専用機器のため、設定や管理は比較的容易ですが、導入コストが高めになる傾向があり、設置スペースも必要になります。
一方、ソフトウェアタイプは、汎用サーバーにPBX機能を持つ専用ソフトウェアをインストールして利用する形式です。既存のサーバーリソースを活用できるため、ハードウェアタイプに比べて導入コストを抑えられる可能性があります。また、システム変更や機能追加が柔軟に行いやすいというメリットもあります。しかし、サーバーの知識や運用スキルが求められるほか、サーバーのスペックが通話品質に影響を及ぼす可能性も考慮する必要があります。
IP-PBX導入のメリット:コスト削減から業務効率化まで
IP-PBXを導入することで、企業は従来の電話システムでは得られなかった多くのメリットを享受できます。ここでは、具体的なメリットについて詳しく見ていきましょう。
通信コストの大幅な削減
IP-PBX最大のメリットの一つは、通信コストの大幅な削減です。従来のPBXでは、電話回線ごとに基本料金や通話料が発生しましたが、IP-PBXはインターネット回線を利用するため、電話回線が不要になります。これにより、回線工事費用や月々の基本料金を削減可能です。また、拠点間の通話はインターネット経由となるため、距離に関わらず通話料が無料になるケースが多く、外線発信の料金も従来の電話回線に比べて割安になる傾向があります。
スマートフォンやPCとの連携で場所を選ばない働き方を実現
IP-PBXは、スマートフォンやPCを内線電話として利用できるため、場所を選ばない柔軟な働き方を実現します。専用のアプリをインストールするだけで、社員のスマホやPCが会社の固定電話として機能し、会社の電話番号で発着信が可能になります。これにより、テレワークや外出先からでも会社の電話対応ができるようになり、ビジネスチャンスの損失を防ぎ、顧客対応の品質向上にも貢献します。
拡張性の高さとシステム連携
IP-PBXは、従来のPBXに比べて拡張性が高く、ビジネスの変化に柔軟に対応できます。特にソフトウェアタイプのIP-PBXでは、ライセンスを追加するだけで内線数を増やしたり、新しい機能を追加したりすることが容易です。また、IPベースの通信技術であるため、CTI(Computer Telephony Integration)やCRM(顧客関係管理)システムなど、他のビジネスシステムとの連携もスムーズに行えます。これにより、顧客情報の表示や発信履歴の自動記録など、業務効率を大幅に向上させる機能が実現できます。
回線選択の自由度が高く、通話料の最適化が可能
IP-PBXは、従来の電話回線だけでなく、多様なIP電話サービスと柔軟に接続できるのが大きな強みです。例えば、実通話分だけを支払う秒課金サービス「ドリームコールスーパー」と組み合わせることで、従来の3分課金では発生していた「未通話分のコスト」を削減し、ランニングコストを大幅に最適化できます。
複数拠点の内線化によるコミュニケーション円滑化
複数の事業拠点を持つ企業にとって、IP-PBXは拠点間のコミュニケーションを劇的に改善します。一つの拠点にIP-PBXを設置するだけで、ネットワークを通じて離れた場所にある他の拠点を内線化することが可能です。これにより、拠点間の通話が全て内線通話となり、通話料を無料にできるだけでなく、社員同士がより気軽に連絡を取り合えるようになります。結果として、組織全体のコミュニケーションが円滑になり、業務効率の向上に繋がります。
IP-PBX導入のデメリットと注意点
IP-PBXは多くのメリットをもたらしますが、導入を検討する際にはデメリットや注意点も理解しておくことが重要です。ここでは、特に中小企業が考慮すべきポイントを解説します。
サーバーの自社運用と管理の手間
IP-PBXを導入する場合、ハードウェアタイプ、ソフトウェアタイプともに、PBX機能を提供するサーバーを社内に設置し、自社で運用・管理する必要があります。これには、サーバー機器の購入費用だけでなく、設置スペースの確保、電源や空調の管理、定期的なメンテナンス、トラブル発生時の対応、OSやソフトウェアのアップデート作業など、IT担当者の工数と専門知識が求められます。
構築に時間がかかる場合がある
特にソフトウェアタイプのIP-PBXは、既存のネットワーク環境に合わせたシステム設計や設定作業が必要となるため、導入までに比較的時間がかかる場合があります。また、既存のビジネスフォンシステムからの移行を伴う場合は、内線番号の変更や電話機の入れ替えなど、準備期間や移行作業に手間がかかることも考慮しておくべきでしょう。
通話品質の安定性に関する懸念
IP-PBXはインターネット回線を利用するため、通話品質は回線環境に大きく左右されます。回線の帯域が不足していたり、ネットワークが混雑したりすると、音声の途切れや遅延、ノイズの発生につながる可能性があります。安定した通話品質を確保するためには、十分な帯域幅を持つインターネット回線の確保や、VLANなどの技術を用いた音声トラフィックの優先制御といった対策が必要です。
セキュリティリスクへの対策
IP-PBXはIPネットワークに接続されるため、従来の電話システムに比べてサイバー攻撃の対象となるリスクがあります。不正アクセスによる盗聴や、国際電話の不正利用、システム停止などの被害を受ける可能性もゼロではありません。導入にあたっては、ファイアウォールによる不正アクセス対策、VPNによる通信経路の暗号化、定期的なシステムの脆弱性診断など、適切なセキュリティ対策を講じることが不可欠です。
停電時の運用について
IP-PBXは電気で稼働するサーバーやネットワーク機器に依存しているため、停電が発生すると電話システム全体が利用できなくなるリスクがあります。ビジネスにおいて電話が使えない状況は大きな機会損失につながる可能性があるため、対策を検討しておくべきです。具体的には、UPS(無停電電源装置)の導入による短時間の停電対策や、携帯電話への転送設定、災害時用の代替連絡手段の確保などが挙げられます。
クラウドPBXとの比較:IP-PBXとの違いと選び方のポイント
近年では、クラウド上でPBX機能を提供するクラウドPBXも普及しており、IP-PBXとクラウドPBXを比較検討するケースも増えています。IP-PBXは社内設置型、クラウドPBXは外部サービス利用型という大きな違いがあります。NTTによる固定電話網のIP網移行や、テレワーク・ハイブリッドワークの普及が、クラウドPBXの成長を後押ししています。ここでは、両者の違いと、自社に合ったシステムを選ぶためのポイントを解説します。
クラウドPBXとは?
クラウドPBXとは、従来のPBX(構内交換機)機能をインターネット経由でサービスとして利用する電話システムです。自社内に物理的なPBX機器を設置する必要がなく、ベンダーが提供するクラウド上のPBXサーバーを利用します。インターネット環境があれば、オフィスはもちろん、自宅や外出先からでも会社の電話番号で発着信が可能になるため、テレワークとの相性が非常に良いのが特徴です。
IP-PBXとクラウドPBXの主な違い
IP-PBXとクラウドPBXは、どちらもIPネットワークを利用する点では共通していますが、導入形態や管理方法に大きな違いがあります。主な違いを以下の表にまとめました。
| 比較項目 | IP-PBX | クラウドPBX |
| 導入形態 | 自社内にサーバーを設置 | 外部ベンダーのクラウドサーバーを利用 |
| 初期費用 | サーバー、IP電話機などの購入費用が発生 | 機器購入費用は抑えられ、初期設定費が主 |
| 運用費用 | サーバー保守、電気代などが継続的に発生 | 月額利用料(ユーザー数や機能に応じて変動) |
| 管理の手間 | 自社でサーバー管理、メンテナンスが必要 | ベンダーが管理するため、自社負担は少ない |
| 拡張性 | サーバーのスペックや設定変更で対応 | 契約プラン変更で柔軟に対応 |
| 回線種類 | 主にSIP回線、IP電話回線 | インターネット回線(専用回線不要) |
| セキュリティ | 自社で対策を講じる | ベンダーのセキュリティ対策に依存 |
どちらを選ぶべきか?企業タイプ別の判断基準
IP-PBXとクラウドPBXのどちらを選ぶべきかは、企業の規模、予算、ITリソース、働き方などによって異なります。
IP-PBXがおすすめの企業
- 大規模な企業やコールセンターなど、高度なカスタマイズやシステム連携が必要な企業。
- 自社でサーバー管理ができるITリソースがあり、セキュリティポリシーを厳格に管理したい企業。
- 初期投資は許容できるが、長期的なランニングコストを抑えたい企業。
- 既存の社内システムと深く連携させたい場合。
クラウドPBXがおすすめの企業
- 中小企業やスタートアップで、初期費用を抑えたい企業。
- IT管理者が少なく、運用・保守の手間を最小限にしたい企業。
- テレワークや複数拠点での利用を積極的に推進している企業。
- 急なユーザー数増減にも柔軟に対応したい企業。
- 停電時など、災害対策として電話システムを分散させたい企業。
自社の現状と将来のビジョンを明確にし、上記のポイントを参考に比較検討することで、最適な電話システムを見つけることができるでしょう。
メーカーの継続性と保守体制を最優先に
2026年現在、IP-PBX(ハードウェア)の選定において最も注意すべきは、メーカーの事業継続性です。Panasonicや日立など大手メーカーの撤退が相次いでいるため、単にブランド名で選ぶのではなく、「将来的な部品供給が保証されているか」「保守メンテナンスが10年先まで受けられるか」を必ずベンダーに確認しましょう。
IP-PBXの選び方:自社に最適なシステムを見つけるために
自社に最適なIP-PBXを選ぶためには、単に機能や価格を比較するだけでなく、多角的な視点から検討を進めることが重要です。ここでは、失敗しないIP-PBX選びのポイントを解説します。
費用対効果の検討
IP-PBX導入にあたっては、初期費用だけでなく、月々の運用費用、そして通話料削減によって得られる効果を総合的に評価することが不可欠です。システムによっては初期費用が安くても、月額費用や保守費用が高額になるケースもあります。また、現在の通話料と比較し、どれくらいの期間で投資を回収できるのかといった費用対効果を明確にすることで、予算に合った最適なシステムを選定できます。
必要な機能の洗い出し
IP-PBXには多種多様な機能が搭載されていますが、すべての機能が必要とは限りません。CTI連携(顧客情報との連携)、通話録音、IVR(自動音声応答)、着信グループ設定など、自社の業務フローや顧客対応に本当に必要な機能を明確に洗い出しましょう。不要な機能が多いシステムを選ぶと、コストが無駄になるだけでなく、運用が複雑になる可能性もあります。
将来的な拡張性を見据える
ビジネスは常に変化するものです。従業員数の増減、新たな拠点の開設、テレワークの導入拡大、あるいは将来的に追加したい機能など、将来的なビジネスの変化に対応できる柔軟性があるかを確認しましょう。拡張性の低いシステムを選んでしまうと、数年後にシステム全体の入れ替えが必要になるなど、余計なコストが発生する可能性があります。
セキュリティ対策の確認
IP-PBXはインターネット回線を利用するため、セキュリティ対策は非常に重要です。不正アクセスや情報漏洩のリスクを避けるため、システムのデータ暗号化機能、アクセス制限、定期的なセキュリティアップデートの有無、さらにはベンダーが提供するセキュリティ対策の具体的な内容を確認しましょう。信頼できるベンダーは、強固なセキュリティ体制を構築しています。
サポート体制の重要性
IP-PBXはビジネスの根幹を支えるシステムであるため、導入後のサポート体制は非常に重要です。導入時の設定支援はもちろんのこと、運用中に発生した障害への迅速な対応、不明点や疑問点に対する問い合わせ対応など、ベンダーのサポートが充実しているかを確認しましょう。緊急時に頼りになるサポートがあることで、安心してシステムを運用できます。
まとめ:IP-PBXでビジネスコミュニケーションを最適化しよう
ここまで、IP-PBXの基本的な仕組みから、クラウドPBXとの違い、そして導入のメリット・デメリット、さらには選び方のポイントまで詳しく解説してきました。最新のIP技術を活用したIP-PBXは、企業のコミュニケーション基盤を効率化し、多様な働き方を支援する上で有効な選択肢となります。この記事で得た知識を基に、自社に最適な電話システムを見つけるための一歩を踏み出しましょう。
IP-PBX導入で実現する未来
IP-PBXの導入は、単なる電話システムの刷新に留まらず、ビジネスコミュニケーション全体を最適化し、企業の競争力を高める可能性を秘めています。通信コストの削減はもちろんのこと、スマートフォンやPCとの連携による場所を選ばない柔軟な働き方の実現、そして将来的な拡張性や他システムとの連携による業務効率化は、現代のビジネス環境において不可欠な要素です。適切なIP-PBXを選択し、導入することで、貴社のビジネスはさらなる成長と発展を遂げることができるでしょう。
IP-PBXは高度な拡張性を持ちますが、「メーカーの将来性」と「回線によるコスト最適化」の2点が成功の鍵を握ります。 株式会社ドリームソリューションでは、長期間安心して使えるメーカー選定と、秒課金による通話料診断をセットでご提案しています。